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凛月side
さすがにおかしいと思って、プリントを届けるという理由をつけて、ま〜くんと一緒に呼ばれ方の家に向かう。
「あんずも来たがってたんだけど……。」
「おじさんがいる呼ばれ方家にあんずは連れてこれないよねぇ。」
「基本的に気性が荒いんだよな、親父さん。」
「自分の都合が悪くなった時とか、とりあえず怒鳴っとけばいいって思ってそうだよね。」
「あはは、ありえそう!」
呼ばれ方の家の玄関先で足を止める。
「こんにちは〜。あなたの名前ちゃんにプリント届けに来ました〜。」
インターホン越しに用件を伝えると、玄関から出てきたのはやっぱりおじさんだった。
おじさんは門の近くまでやってくると、あのパーティーの時のように下手くその笑みを浮かべて話し出す。
「……朔間くん、衣更くん。…もうあなたの名前と関わらないでくれるかな?」
「……どういうことですか?」
ま〜くんがおじさんに問いかける。
「どうもこうもなにもないよ。……あなたの名前には夢ノ咲学院を辞めさせようと思っていてね。それを機にアイドルも、君たちとの関係も諦めさせて、音楽の道に進ませることにしたんだ。」
「………なんで?おじさんはこの前のライブの時、アイドルとして笑ってるあなたの名前ちゃんのこと、見てなかったの?」
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雪月詠 - 今までありがとうございました! (2022年7月22日 18時) (レス) @page50 id: ec1ca7135a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪月詠 | 作成日時:2022年5月2日 23時