２０ ギスギス ページ23
＿『Aは俺の彼女だろ？』
「…くそっ」
レオの放った言葉がいつまでも脳内でリピートされていた。
いつから付き合ってたんだとか、そんな事はどうでもよかった。
レオがああ言って、Aと肩を組んだ瞬間、自分の中の嫌な感情がドッと溢れ出した。
だから、思わず「お似合い」だと言ってしまった。
(そうだよねぇ…。Aはこの学院でたくさんの男をプロデュースしてきたから、俺もその中のひとりって事だよねぇ…)
考えれば簡単な事だ。
いくら二年間一緒のクラスで、よくプロデュースしてもらっても、それは泉だけではない。
レオもそうだろうし、なずななんかは三年間も一緒のクラスだ。
(元々、Aは俺のプロデューサーじゃない。それはわかってたけど。何て言うか…)
独占欲？
すると、急にドアが開いた。
「はあ〜。よしっ、切り替えて作曲でもしよう！」
間抜けな声。今、一番聞きたくない声かもしれない。
「彼女さんはどうしたの〜？」
いつもの調子で、それよりも少し皮肉っぽく言ってみた。
「ナズのとこ行っちゃった」
「…良かったじゃん」
「…何が」
レオを見ると、怒ったような顔をしていた。
「ずっとAの事好きって言ってたでしょ？良かったじゃん、付き合えて」
すると、レオはぽかんと口を開けていた。
「何？」
「ああ！そっちか！！」
今度はパッと明るい顔になる。相変わらず、コロコロと表情の変わる奴だと思って見ていた。
「そっちって、どっち？」
「Aがナズのとこに行ったこと」
ああ、なるほど…と、泉が納得する。
「ねぇねぇ、ちょっと聞いてよセナ！」
「はいはい、何ですか？」
お互い、いつものようにやり取りする。
「俺さ、フられちゃった」
「……………は？」
驚いてレオの顔を凝視した。対するレオは悲しそうな笑顔。
(あの短時間に何が…？)
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水猫桜(プロフ) - ほたるさん» コメントありがとうございます！瀬名さんのツンデレ具合を上手く表現出来るよう頑張ったので、可愛いと言っていただけてとても嬉しいです！初のあんスタ作品ですが、楽しんでいただけたなら幸いです(*^^*) (2017年8月25日 17時) (
レス) id: 1dfbcfc948 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる - 瀬名さん！！！可愛すぎかよ！！！完結おめでとうございます！！！ (2017年8月25日 16時) (レス) id: 836cda0430 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水猫桜 | 作成日時：2016年9月19日 13時
