◆.｡53 ページ6
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雨芽｢…ほんとに、ありがとう｣
｢…｣
雨芽｢でも私…Aに嘘ついてたことがまだあって…｣
｢…え？｣
その時シャッ…って
勢いよく後ろのカーテンが開いて。
.
翔｢それは俺から言っとくから、お前は大人しく寝てろ｣
雨芽｢翔…！｣
｢えっ｣
振り向くとそこには
ドラキュラ姿の委員長が
仁王立ちになって立っていた。
雨芽｢…もしかして今の話…｣
翔｢もーそれはいいから、熱あんだろ｣
雨芽｢…でも｣
翔｢雨芽｣
雨芽｢…ごめん、なさい｣
委員長の圧に負けてシュンってなった雨芽ちゃんは
｢Aもごめんね｣って
申し訳なさそうに、布団を深く被った。
｢私も、雨芽ちゃん具合悪いのに長居しちゃってごめんね｣
翔｢そうだよ、ちょっとは考えろよ｣
｢う、何も言えない｣
翔｢じゃあ雨芽またな｣
雨芽｢…うん、｣
｢雨芽ちゃん、ゆっくり休んでね｣
雨芽｢ありがとう｣
翔｢ほら、邪魔者はとっとと出るぞ｣
｢蹴らないでよ、痛い！｣
最後、困ったように揺れてた雨芽ちゃんの瞳が気になったけど
今は委員長の言う通り休んで貰った方がいいと思ったから
委員長と一緒に、私も保健室から出た。
…雨芽ちゃん、朝はお化粧で隠れて気づかなかったけど
目の下にクマができてた。
センパイとのことがあって、もしかしたら最近眠れてなかったんじゃないかな。
体調崩した一因に睡眠不足もあったのかも。
なのに私、あんなに話させちゃって…
委員長が来てくれて良かった…
｢った｣
そんなことを頭の中でグルグル考えていると
前にいた委員長が止まってることに気付かなくて
そのまま背中に激突してしまった。
｢…？｣
翔｢…アンタ、なんでそんな平然としてんの？｣
｢…は？何が？｣
翔｢…｣
何が言いたいのか本気で分からなくて
委員長の目をじっと見るけど
委員長はそんな私を見て
はぁって、これ以上ないくらいでっかいため息をついた。
翔｢…まぁ別にどうでもいいけど｣
｢…あっ｣
呆れたような委員長の顔を見て思い出した。
1番、疑問を持たなきゃいけなかったこと。
｢…さっき雨芽ちゃんが言ってた嘘って、委員長とのこと…？｣
翔｢おせぇーよ｣
今から私にそれを説明すると自分で言っていたはずなのに
委員長は
心底面倒くさそうに、私のおでこにデコピンをした。
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skomiya0617(プロフ) - 更新頑張ってください (2020年6月14日 13時) (
レス) id: 8e4b334675 (このIDを非表示/違反報告)
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