井戸 8 ページ25
蔵之介はただ、笠松さんのファンであって、ここからバスケの練習を見ていたってことだよね。
…じゃあ蔵之介は、笠松さんに何か危害を加えるつもりは微塵もないってことじゃん。
だったらあの体育館に入る前に見えてた禍々しいオーラは何?
蔵之介とオーラは関係ないし。
貴『鞠つきの遊びじゃないよ。あれ、バスケって言うスポーツ』
蔵【ば、ばすけ?す、すぽーつ?】
貴『ああ、運動だ』
外来語は難しいのか。
とりあえず井戸の幽霊は解決した。
このまま報告して帰ってもいいけど、やっぱオーラは気になる。
蔵【彼はなんと言う名だ?】
貴『笠松…さん』
蔵【そうか。そうだったか】
なぜか蔵之介は嬉しそうな顔をして笠松さんを見た。
不思議に思ってジッと見ていると、視線に気づいたのか私の方を見た。
そしてタジタジになり、パスミスやらを繰り返す。
もう見つめるのはやめておこう。
蔵【彼はつくづくワシが仕えていた主人に似ている。名も同じだ】
ああ、もしかしたら先祖で繋がりがあったのかも。
だから笠松さんにしか見えてないのか、納得。
笠松さんには霊感ないけど、影として見えてたんだね、納得。
とりあえず黄瀬達の練習が終わるまで話は出来ないし、本当に草むしりでもしていよ。
途中で飽きるだろうけど。
*********
ブチブチブチブチブチブチ…
と蔵之介の話を聞きながら適当に草むしりしてたらいつの間にか草の山が出来ていた。
蔵之介の話って、全て蔵之介が仕えていたって言う主人の話ばかり。
主人は優しく周りに気を配る人だったとか、
主人の言葉はいつも心に染みるだとか…。
主人大好き人間じゃねぇかこいつ。
あっ、幽霊か。
てか、話を聞くのに飽きたのが先だったな。
貴『ふぁぁぁ〜』
とうとう欠伸まで出てきた。
そのうちここで寝るんじゃないのか。
蔵【聞いておるのかA!】
貴『聞いてる聞いてる。近所のスーパーで大根が安かったんだね』
蔵【ワシはそんな話をしているのではない!】
貴『そうだっけ?』
蔵【主人の偉大さを語っておるのだ!】
もう聞き飽きた。
そろそろ別の話をしてくれ。
とりあえず蔵之介は自分の意志でいつでもここから出れる。
だけど蔵之介はここでの暮らしが長くて離れる気がないらしい。
貴『ねぇ、話変わるけどオーラについて何か知ってる?』
蔵【??なんだそれは】
オーラと言っても伝わらないか。
別の言い方は何がいいだろうか?
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サイガ(プロフ) - むっくんさん» ありがとうございます!頑張って更新しますね! (2017年7月15日 8時) (レス) id: 19e5edb018 (このIDを非表示/違反報告)
むっくん - とても面白いです。更新待ってます (2017年7月15日 2時) (レス) id: 3bcc7811a2 (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - ピー・マン(`^´)キリッさん» (`_´)ゞ (2015年6月21日 17時) (レス) id: 68af667ea3 (このIDを非表示/違反報告)
ピー・マン(`^´)キリッ - d=(^o^)グッッ (2015年6月21日 17時) (レス) id: 247ae801c7 (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - 綾乃さん» ありがとうございます!こちらも頑張って更新します! (2014年8月24日 14時) (レス) id: 68af667ea3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サイガ | 作成日時:2014年8月6日 19時