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井戸 5 ページ22

貴『…』


黄「Aっち?」


体育館の扉は全開で、中では普通に練習している。
今は大丈夫ってことなのか?
もし何かあれば、黄瀬が慌ててギャーギャー騒いでいる頃か。


貴『…いやなんでもない』


変にビビらせても面倒だ。
今大丈夫なら問題はないはず。
そのまま何もなかったように体育館に入ると、さっきまで感じていたオーラがいきなり消えた。


黄「笠松先輩!例の子連れてきたッス!」


笠「ほ、ほんとか!?…って女!?」


貴『女ですが何か?』


森「黄瀬の知り合いって言うから男と思ったけどまさか女の子とは…。これもまさに運命!」


中「森山さん…なんでも運命に繋げないでください」


体育館に入って黄瀬が声かけすると、わらわらと練習していた男子生徒達が集まってきた。
その中の一人笠松先輩って人が、私を見るなり真っ赤な顔して逃げてった。
そして森山(?)さんって人は、黄瀬の知人が男と思っていたらしく、女と分かって運命だとほざく。
森山さんの隣で黒縁メガネの人に呆れられていた。
私はこの人達に会いに来たわけじゃないので、問題事はさっさと終わらせよう。


貴『黄瀬、例の井戸はどこだ?』


黄「えっと…あそこッス!」


黄瀬が指差す方向を見ると、フェンスの向こうに井戸が見えた。
今は何も見えない。


貴『笠松さん』


笠「うわぁぁぁぁぁぁ!!」


私が近づくと、笠松さんが大声上げながらものすごい速さで後ずさりした。


貴『…』


黄「笠松先輩女の子苦手なんスよ」


世の中には女の子が苦手な男の子がいるんだな。
女好きのチャラチャラした奴もいるのに。
てか、早く終わらせたいのにこれでは時間がかかりそう。
まともに話が出来ないのはほんと面倒だしイライラしてきそう。


貴『私を女と思わず聞けよ』


笠「むむむりだっ!」


貴『…』


なんかブチッときたので拳を振り上げた。


黄「お、落ち着くッス!Aっち〜!」


貴『こっちとら、お前の悩みを解決するためにわざわざ東京から大事な休み使って来てんだぞ!んだよその態度!喧嘩売ってんのかっ!ああ!?』


黄瀬と森山さんって人に、後ろから押さえ付けられた。
それでもなんとか殴ってやろうと抵抗してみた。が、やっぱ無理だった。


貴『あんたの後輩があんたを心配して、音信不通になってた私を探して頼み込んだんだぞ!女苦手とかグダグダ言ってねぇで協力しろ!』


…って、よくよく考えてみたらこの人先輩。
しかも3年。少し冷静になる。

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サイガ(プロフ) - むっくんさん» ありがとうございます!頑張って更新しますね! (2017年7月15日 8時) (レス) id: 19e5edb018 (このIDを非表示/違反報告)
むっくん - とても面白いです。更新待ってます (2017年7月15日 2時) (レス) id: 3bcc7811a2 (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - ピー・マン(`^´)キリッさん» (`_´)ゞ (2015年6月21日 17時) (レス) id: 68af667ea3 (このIDを非表示/違反報告)
ピー・マン(`^´)キリッ - d=(^o^)グッッ (2015年6月21日 17時) (レス) id: 247ae801c7 (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - 綾乃さん» ありがとうございます!こちらも頑張って更新します! (2014年8月24日 14時) (レス) id: 68af667ea3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サイガ | 作成日時:2014年8月6日 19時

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