第113話 ページ14
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試合が再開され、氷浦からボールを受け取った岩戸をアンドレアスとヒソカが取り囲む。焦る岩戸に、円堂がゴール前から声をかけた。
「落ち着け、岩戸！困った時は、周りを見るんだ！」
「こっちだ、岩戸くん！」
そう言って走ってくる吹雪に、岩戸がパスを回す。
「良いぞ！1人1人が支えあってこそのチームだからな！」
「DFは連携が命！声を出し合っていこう！」
円堂と吹雪の言葉に、岩戸は元気よく頷く。
そんな彼らを見ていた一星は、胸の奥が締め付けられるような感覚を覚え、今の自分を見たら弟の光は自分の事をどう思うだろうと、そんな事を考えてしまった。
しかし、ぎゅっと目を瞑ると再び険しい顔に戻り、そんな事はどうでも良い、俺の役目はイナズマジャパンを潰す事だ、と自分に言い聞かせた。
「そろそろ、か。」
ボールを蹴りながら遠ざかっていく吹雪の背中を見つめながら、蘇芳色の少女が小さな声を漏らした。
風丸の時と同様、相手チームの3人に囲まれて攻撃を受ける吹雪を、祈る様な思いで見つめる。
一星も、相手の攻撃を軽やかにかわす吹雪を黙って見つめていたが、再びスパイクから鏡を覗かせた。しかし、その進路を妨害するかの様に移動した明日人の心配そうな顔を見て、一星は再び苦しげに目を瞑った。
「いいさ、どこまでも染まってやるよ！」
もう、焼けくそだった。後戻りなど出来ないのだ。悲しげな顔で風丸を見ていた少女の姿が彼の脳裏に浮かび上がる。軽蔑の眼差しでこちらを見ていた愛しい少女の姿を必死に掻き消し、一星は吹雪へ自分の体をぶつけた。
そして、体勢を崩した吹雪の足に、ヒソカの蹴りが命中した。
「おっとー！！吹雪のサポートに向かった一星が激突したぞー！！」
足を抑えながら地面へと倒れた吹雪に、日本メンバーが駆け寄る。Aは、その輪の中に入りたいと思いつつも黙って目を逸らし、諦めたかの様に空を見上げている一星を悲しそうな顔で見つめた。
「…諦めないで。これからなんだよ、充。」
彼女のその言葉は、青い少年には届かないだろう。彼は、自分たちに残された道はイナズマジャパンを潰す以外に無いと信じ切っているからだ。
「成功成功。これで野坂の戦術のキープレイヤーは2人とも消え去った訳だ。」
全てがどうでも良いと、モラルなど糞食らえだと、そんな諦めた様な笑みを浮かべている一星を、野坂が真剣な表情で見つめていた。
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エル(プロフ) - かなりさん» かなりさん、初めまして。嬉しいお言葉ありがとうございます…！！頑張って完結させますのでこれからも宜しくお願いします。 (2020年5月23日 21時) (
レス) id: 48e524db4d (このIDを非表示/違反報告)
かなり - 私は、この小説が大好きです！！ずっとこの小説のコメントが書けなくてごめんなさい。でもこの小説はドキドキしながら読んでいます！これからもずっとこの小説を最後まで続けて欲しいです！！これからも体に気をつけて頑張って下さい！ずっと応援しています！ (2020年5月23日 21時) (レス) id: d3ceb655af (このIDを非表示/違反報告)
エル(プロフ) - かなえさん» ご感想ありがとうございます！返信遅れて申し訳ありません(/ _ ; )嬉しいお言葉を頂けてとても励みになります！今後も宜しくお願いします。 (2020年2月17日 18時) (レス) id: 399e3550ff (このIDを非表示/違反報告)
エル(プロフ) - 名無しのりんごさん» 名無しのりんごさん、ありがとうございます！返信遅れて申し訳ありません(/ _ ; )諸事情で更新頻度落ちてるんですけど、必ず完結させますんで今後も宜しくお願いします！ (2020年2月17日 18時) (レス) id: 399e3550ff (このIDを非表示/違反報告)
かなえ - 私は、超語彙力がないんです！うらやましい！すごく面白かったです！シリアス展開で、ボケ要素少なめの真剣な感じで、なんかこう……ビリビリきました！ずっと応援しています！ (2020年1月11日 21時) (レス) id: a03bb62dba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニーナ | 作成日時：2020年1月4日 18時
