＊鮮 烈 恋 歌【誠凛編】＊

15：瓶詰の呼吸 ページ17

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広いロビーで3手に別れた。

黒子たちが向かった左側に先ずあったのは、レストランホールに厨房と言った所だろうか。


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硝子でできた重い扉を開く。


レストランホールへ続く螺旋階段の形を利用して、周りからは死角になる場所から辺りを伺う。


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「いますね、」

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「猿の変形奇種みてーなのが2、4、6…あーめんどくせえ」

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「数すら数えられないんですか、」

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「うっせ」

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「どうします」

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「正面突破で皆殺し」


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うっすらと横顔に笑みを浮かべ呟く。

その男の目には確かに鈍い光がきらりとちらついている。



荒らされ、高級ホテルのレストランホールという面影も無いそこには

気味の悪い化け物がちらほらと。



皆殺し、と言う意見にただひとつ笑みだけを返した彼自身も、

淡い水の色をした髪の奥で光る瞳に、自分で気付いちゃいないのだった。


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「仕方ないですね、手早く済ませましょう」


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こつん、と挑発するように床を蹴った。



途端に黒子と火神に気付いた怪物らが、一斉に向かってくる。





逃げ場などどこにもないその状況で、

そもそも逃げる気が無い2人は各々の武器を構えた。


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