＊鮮 烈 恋 歌【誠凛編】＊

10：悪鬼が通る ページ12

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『5日前に本部を出て、連絡が途絶えた調査員14人の捜索と、何が14人の行方不明に関わっているか調べろ』


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「――まあ勿論、化け物は殲滅、な」



資料の概要をざっと読み上げた日向は集まった班員たちに目を向けた。



調査員14人が向かった場所は400年前までは高級ホテルとして名があったらしい。


まあ今となっては化け物共の巣にでもなっているのだろう。


14人を探して来い、と言うのは最早建て前だ。

悪いが生きてる訳が無い。




ホテルの中に入ってから連絡が途絶えたのだから、元凶はまず間違い無くアイツらだ。


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「こいつら、何を調査しに行ったん…、すか？」

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「それが機密とか言いやがって教えねーんだよ調査部が」

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「このエリアの危険度はそこそこ高いし、14人の調査員も弱くは無かった」

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「ははっ、厄介だなぁ」


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相変わらず緊張感の無い班員達。


大人しいのは静かに資料を読んでいる黒子と、表情が強張っているAだけだ。


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「現場は広い、2人ずつ別れるぞ」


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火神と黒子、俺と木吉、伊月とA。


順に名前を呼んで行く。

Aはワンテンポ遅れて、はいと返事をした。


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実力の読めない新人を任せるなら面倒見の良い木吉でも、俺でも無く伊月が適任だ。


その辺りは周りも分かっている。

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「直ぐ出発すんぞ、着替えその他準備しろ。30分後にロビーだ」

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「了解」


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