寒さの中で愛されて【カラ松事変後】

暖かさに包まれて ページ3

そして、ついた先には門が付いてある豪邸だった。

こんな所に自分は来てしまっていいのか…。

後ずさろうとしても、脚が震えていて動かない。

「後ずさらなくてもいいから。ね？」

手を捕まれ、やっとの事で歩き出す。

豪邸の中に入れば、暖かい空気が流れてきて、全身が生き返るような感じがした。

靴を脱がせてもらったあと、女性はソファへとカラ松を引っ張って行った。

「ここに座って待ってて。ココア作ってくるから。」

呆れつつ、温かいココアを作ってくれるこの女性は優しいのかもしれない。カラ松はそう思った。

台所へ向かう途中女性は暖房の温度を上げてカラ松に気をつかってくれた。

数分後。

ココアが出来上がれば、次はお風呂を沸かしてくれたりと、面倒見のいい女性だ。

彼は少しニヤけながら、ココアを一口飲んだ。

「…お風呂沸かしておいたから、ココア飲んだ後風呂に入って。服はこっちで準備しておくから。」

彼女はそう言い残して、別の部屋に移動して行った。

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