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『丈さ…ん…。』
仕事中のはずの丈さんが現れた。
しかもめちゃくちゃ重い空気をまとっている。
丈さんが黙り込んでベッドに近づいてきた。
「湧、どうして俺に電話しなかったんだ、倉元の次は…。」
丈さんはそこまで言ってわずかにハッと表情を変えた。
「悪い。」
『なにが…、』
「湧は悪くない。次からは俺に連絡してくれ。」
違うんだタケさん、俺が電話出てやれなかったから。
タケさんはベッドに横たわったままの湧に覆いかぶさるようにその肩を抱いた。
湧の手がタケさんの背に回る。
『ごめんなさい丈さん…。』
「湧は悪くない、すまない。」
俺は異様な光景に思わず眉をひそめる。
タケさんは何に謝ってんの？
さっき湧を咎めかけたことに謝ってるにしてはあまりにも深い謝罪だ。
二回も湧は悪くないと、まるで悪いのは自分だとでも言うように。
『やめてよ…。』
湧のか細い声がタケさんの腕の中から聞こえる。
タケさんが湧を離した。
『丈さんはもういなくなったのに、これじゃ寂しくなっちゃうじゃないですか。』
困ったように微笑む湧に固まるタケさん。
あぁもう、この人たち不器用というか、言葉足らずというか。
タケさんが何を悩んでるのかは分かんないけど、湧の言いたいことは分かる。
こいつバカだから。
大切な存在を作るのが怖いだなんて、捜査官らしく強くて、捜査官らしくなく弱い。
心の底は少女のように傷つきやすいのに、変な経験ばっかりが甲赫のような鎧を作って。
ばっかみたい。
愛させろよ。
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ゆー - 有馬さん僕じゃなくて俺って言いますよ (2016年9月14日 17時) (
レス) id: 82686e1266 (このIDを非表示/違反報告)
蘭乃 湧(プロフ) - 黒猫@神櫻梶さん» いつもありがとうございます。ここに50話までしかアップ出来ないという都合上で。笑 普通にこのページのものと合わせて一つの物語です！ (2016年7月13日 12時) (レス) id: c5412138af (このIDを非表示/違反報告)
黒猫@神櫻梶 - 続編ですか!?楽しみにしてます！ (2016年7月12日 22時) (レス) id: 568c15fe38 (このIDを非表示/違反報告)
蘭乃 湧(プロフ) - ragiさん» ありがとうございます！どうやって完結させようか迷っております… (2016年7月6日 2時) (レス) id: c5412138af (このIDを非表示/違反報告)
ragi - つづき楽しみにしてました！やっぱりいいお話ですね！ (2016年7月5日 11時) (レス) id: d8f35f2d6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭乃 湧 | 作成日時：2016年5月24日 22時
