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脳内にオロチが出た時の平子班が浮かんだ。
"SSレート喰種ハイセの対処にあたる"
けど蘭乃一等は、湧さんは喰種ではない。
正気も保っている。
どうすれば？どうすれば彼女を止められる？
その時、鋭いブレーキ音が聞こえた。
振り返ると、CCGの車がすごい角度で駐車され、中から伊東上等と平子上等が飛び出してきた。
平子上等まで…。
「どうなってる？！」
「敵は大丈夫です。蘭乃一等がクインケのコントロールを失っている状態です。」
伊東上等が白いコートを脱ぎ捨てた。
「タケさん、湧がSレート喰種になったみたい。」
「バカ言ってないで、止めるぞ。あのクインケはなるべく損傷させたくないが…俺も梟討伐の時に間近で見た。」
平子上等がクインケを出し、なんとか攻撃を避けながら湧さんに近づく。
「平子上等、俺の赫子のほうが！」
准特等の前に出て赫子を展開させる。
「すまん。」
クインケより赫子のほうが広範囲の防御には向いている。
「湧、落ち着いて。一旦地面に座ろうか。」
遠くから上等が話しかける。
言われた通りに湧さんが座った。
『ごめん、ほんと…ごめんなさい丈さん、、もう嫌だぁ、、』
「お前は悪くない、大丈夫だ。俺がお前の失敗を気にしたことがあったか？」
平子上等が呆然としながら謝り続ける湧さんを諌める。
「そうそう、タケさんそんなの気にしないよ。ちなみに俺も。それにそれ試作段階なんだから仕方ないって。力抜いて仰向けにゆっくり倒れて…。」
緊迫した状況に似つかわしくない、柔らかな伊東上等の声に合わせて湧さんがゆっくり後ろに倒れた。
背中に生えたクインケが地面に押さえつけられる。
その瞬間、平子上等が湧さんへと一気に駆け寄って抱きしめた。
クインケの暴発を受けながらも、平子上等は何の迷いもなく湧さんを力強く抱きしめた。
伊東上等も駆け寄ってくる。
『丈さん、嫌だ、離れてっ…！』
「いいから、目をつむって。」
伊東上等が後ろから湧さんの頭を抱え込んで懸命に撫でている。
「頑張ったな。よくやったぞ。落ち着いていつもの自分に戻るんだ。」
『タケさん…。』
平子上等の手が湧さんの頬を撫でる。
いつの間にかなくなったクインケの羽があった彼女の背中は、無残にも血まみれになっていた。
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ゆー - 有馬さん僕じゃなくて俺って言いますよ (2016年9月14日 17時) (
レス) id: 82686e1266 (このIDを非表示/違反報告)
蘭乃 湧(プロフ) - 黒猫@神櫻梶さん» いつもありがとうございます。ここに50話までしかアップ出来ないという都合上で。笑 普通にこのページのものと合わせて一つの物語です！ (2016年7月13日 12時) (レス) id: c5412138af (このIDを非表示/違反報告)
黒猫@神櫻梶 - 続編ですか!?楽しみにしてます！ (2016年7月12日 22時) (レス) id: 568c15fe38 (このIDを非表示/違反報告)
蘭乃 湧(プロフ) - ragiさん» ありがとうございます！どうやって完結させようか迷っております… (2016年7月6日 2時) (レス) id: c5412138af (このIDを非表示/違反報告)
ragi - つづき楽しみにしてました！やっぱりいいお話ですね！ (2016年7月5日 11時) (レス) id: d8f35f2d6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭乃 湧 | 作成日時：2016年5月24日 22時
