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「あぁぁっ!」

『わぁぁっ!』


「『ごめんなさいぃぃ!』」


さて、あれから5時間経った今。まふ君も完全に目覚めて、お互いベッドの上でお辞儀しあっている。私は症状が出た時に間違えて押し倒してしまった事、まふ君は気絶するまでしてしまった事に対して謝っている。



『違うんだよ!?ただ協力しようかって言おうとしただけなのに体が動いちゃってね!?』

「なんか止まんなくて!止めようと思ってもどうしても止められなくて!!」



そして最後にごめんなさい!と二人で叫ぶとお互い溜息を吐いた。「…えと、何か作るよ」と気まずい空気を破ろうと思い、朝ごはんを作ると提案する。

「良いんですか!?」と顔を上げきらきらと輝いた目で見た。そんなに期待しないでほしい。



『た、大した物は作れないけど…』

「大丈夫です!よし、じゃあ早速着替えてお手伝いします!」



私も私も…流石に裸で料理はキツい。背を向けあい、下着を付けて、床に落ちていただぼっとしたパーカーを着る。

あ、そう言えば何を食べたいのだろう。


『ねぇ、まふく』


不意に後ろを向くと着替え途中の彼。良かったズボン履いていて。…だが私が一番目に入ったのはまふ君の肉体。結構しっかりと筋肉が合って、腹筋だって少しある。

昨日この身体に抱きついていたと思うと…。



『…っ〜…』



かぁっと頬が熱くなるのが分かった。そんな私の顔を見てまふ君も赤くなる。


「見ないで…下さいよ…」


彼が後ろを向くと、「ごめん…」と謝って私は下を向くのだが…まふ君が後ろを向いた時見えた多くの引っ掻き傷。


びっくりして私はまふ君をもう一度顔をあげる。だがどうやって見てもくっきり、しっかり痕になってる。


急いで私は部屋の中からワセリンを取り、まふ君の背中に触れた。



「へっ!?ちょっ、何っ」

『ごめんまふ君、私、結構傷作っちゃったみたいで…』



彼の痛々しい背中に薬を手で掬って優しく塗っていく。止めて止めてと言うまふ君だがそれを聞かぬ私。


「先輩止めて!またしたいんですか!?」



私の両手首を掴み、勢いに押され、その場に組引かれた。



「『…。』」


やばいぞ。症状が出てしまったらどうしよう。一人でわたわたしていると、まふ君の方から先に口を開いた。


「先輩の方が…痛かったでしょ。だから心配しなくて良いんです…」



茹でタコになりながら私とその部屋から離れ、一階へと向かったまふ君。

…それは天然発言なのだろうか。


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作者名: x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/ryou/  
作成日時:2018年2月2日 22時

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