19. ページ20
Aはすぐに丸井と別れた。
持ってはいけない感情を、宿してしまったから。
「胸くそ悪い」
誰もいない階段で、Aは静かに呟いた。
彼女の眉間には深い皺が寄せられており、それは彼女の心情を表していた。
階段を一段一段、ゆっくりと降りていき、時間を潰すように床を蹴った。
授業中に教室に入ろうなんて思わないし、正直面倒だった。
「ちょっといいかのぅ？」
そんなAにかかる、１つの声があった。
振り向かなくとも、この独特な口調は1人しかいない。
(なんで今日はテニス部によく会うんだろ)
うんざりしながらも、その声にゆっくりと視線を向けた。
「少しならいいよ」
2年、仁王雅治。
Aの危険人物リストに最近追加された名前。
緩い口調で自分を掴ませない点は、Aにも言えるのだが、見透かすような瞳と、纏う透明なオーラは彼だけだ。
「お前さん、今日は暇か？」
「は？」
仁王の突拍子もない発言に、Aは唖然とした。
テニス部のR陣はどうしてこうも、個性が強いのだろう。
そう、静かに彼女思っていた。
「忙しい」
嘘、今日は何の用事もないのだ。
ただ、関わりたくないだけ。
「ほぅ、じゃあいつなら暇なんじゃ？」
めげない仁王は見透かしたようにAを見据えていた。
嘘だとばれているんだろう。
「しばらくずっと忙しいの」
これだけは、譲れない。
虫けらとしか考えていない相手と必要異常に接触するなど、気持ち悪くて仕方がないのだから。
Aにとっては、吐き気がするほど嫌なのだ。
「じゃあ、ここで済ませるぜよ」
ニヤリ、仁王の口角が上がった。
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ゆき - 文才が天才的ですね♪ これからも楽しく読ませていただきます！(私は小6なので言葉おかしかったらすみません) (2017年5月8日 16時) (
レス) id: 1ca8e8f005 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - 射命丸霊夢さん» ゆっきーの誕生日です。笑 いえ、こちらこそありがとうございます。 (2015年1月3日 7時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
射命丸霊夢 - ああ、なる…。ありがとうございいます。 (2015年1月3日 0時) (レス) id: 0d3418cc1f (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - 射命丸霊夢さん» 0305です！ (2015年1月2日 19時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
射命丸霊夢 - かまわないです。おねがいします。 (2015年1月2日 19時) (レス) id: 0d3418cc1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHINO
| 作成日時：2014年2月22日 13時
