あまみつつきのこい【豪炎寺修也】 ページ5
*
フットボールフロンティアを目前に控えたある日。
普段より長めにした練習を終えて、私は帰路に着こうとしていた。
まだ部室に残っていた豪炎寺くんに、声をかける。
「豪炎寺くん、お疲れさま。」
「ああ、お疲れ。すっかり遅くなってしまったな。如月、家まで送るよ。」
「え？でも私、豪炎寺くんと同じ方向じゃないし...悪いよ」
「気にするな。俺がそうしたいんだ」
行くぞ、と豪炎寺くんが私の手を引っ張る。
...こんなの、期待しちゃうよ...彼も私のことが、好きなんじゃないか、って。
否、私がサッカー部のマネージャーだから、気を遣っているだけなのだ。
勘違いしちゃダメ、と自分に言い聞かせる。
しばらく並んで河川敷を歩いていると、ふいに豪炎寺くんが足を止めて、空を見上げて言った。
「月が綺麗だな」
思わず、どきりとする。
...分かってる。別にそういう意味じゃなくて、彼はただ、ありのままの事実を言っただけ。
一々意識してしまう自分に内心ため息をつきがら、私も空を見上げた。
「...本当。綺麗だね」
闇夜に浮かぶ満月の神々しい光に、目を細める。
「...回りくどいことはよそう。如月」
名前を呼ばれて、豪炎寺くんの方に向き直る。
彼の情熱を湛えた瞳と目が合わさって、私は思わず息を呑んだ。
「お前のことが、好きだ」
そして目を逸らすことなく、はっきりと告げられた。
瞬間、頭の中が真っ白になる。
「...う、そ....」
「嘘じゃない。俺は、本気だ」
目を丸くして驚く私の顔を見て、豪炎寺くんはふっと微笑んだ。
ぽろっと涙がこぼれ落ちて、頬を伝う。
途切れ途切れになりながらも、必死で言葉を紡いだ。
「...わたしも、豪炎寺くんのことが、ずっとずっと前から、好きだった...！」
豪炎寺くんの胸に飛び込んで、背中に腕を回して抱きついた。彼も私を抱きしめて、優しく言った。
「俺もずっと、お前とこうしていたいと思っていた」
今、私の心は、貴方への想いと__________想いが繋がった嬉しさで、満たされている_________あの満月のように。
*
夜陰蝶の夢【風丸一郎太】☆リク→←仕上げは甘くとろけるように【奥入祐】
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チェレステ(プロフ) - 杳覇さん» 私も杳覇さんが大好きです〜〜〜！！（号泣）鬱陶しいなんてとんでもないです！これからも気が向いたら気軽にコメントしちゃってください！続編の方でもどうぞよろしくお願いします！(*´∀｀*) (2020年5月16日 18時) (
レス) id: 2dc5e30747 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 豪炎寺くんが最初っから最後までカッコ良すぎる大好きですこのお話！！！ひえええ次回最終回！？ううっ…楽しみに待ってます(´；ω；`) 短期間で三度目のコメントすみません…！！鬱陶しくなったらいくらでも無視して下さって構いませんので！！チェレステさん大好きd(( (2020年5月14日 20時) (レス) id: 14ae3b839b (このIDを非表示/違反報告)
チェレステ(プロフ) - 杳覇さん» あああ二度もコメントをしてくださりありがとうございます！！とても励みになります(号泣)貴方様のような素敵な読者に楽しでもらえるような執筆を目指してこれからも頑張ります！！どうぞよろしくお願いします！！！ (2020年5月14日 11時) (レス) id: 2dc5e30747 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - ああああ豪炎寺くんすでに最高っ…！！すみません感情が昂ってしまい思わずコメントしてしまいました……！！続きが凄く楽しみです！！ずっと応援しています！！ (2020年5月12日 22時) (レス) id: 14ae3b839b (このIDを非表示/違反報告)
チェレステ(プロフ) - 杳覇さん» まだ見てくださっている方がいらっしゃったとは…！！！感謝感激です！！ありがとうございます更新頑張ります！！！ (2020年5月9日 10時) (レス) id: 2dc5e30747 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チェレステ | 作成日時：2018年6月11日 21時
