ツアーに向けて 〜ユノ・チャン ミン ページ10
Y ) その後はツアーに向けて練習が続く日々。
セットリストから曲の流れにダンス、動線、覚える事も多ければ修正もある。
その間に別の仕事もあるし忙しい。
深夜までかかることも多く、なかなかAちゃんとゆっくり電話も出来ない。
やっと一段落ついたから休憩時間に屋上へ出た。
心の充電をしなくちゃ・・・
PrrrPrrr〜♪
呼び出し音が聞こえるだけで心が弾む。
『ヨボセヨ？』
『ネー、ヨボセヨ』
あれ？ いつもと違うし声も違う。
『えっとー、どなたですか？』
『Aの友達の紗月です』
ヨンハヒョンの奥さんの登場に少し戸惑ったけど、席を外しているAちゃんを
待つ間、しばし話し込んだ。
「そうだ、ご迷惑おかけしたお詫びに、ユノさんにひとつ、お伝えしておきますね」
「え？ 何ですか？」
「私しか知らないAの事です」
そう言って彼女が教えてくれた事・・・
「え！？ ////」
「ふふ、内緒ですよ？」
・・・そうかぁ〜、そうなんだぁ〜
その話を聞いてから僕の心はフワフワしちゃって
「もしもし？ ユノさん？」
いつ間にかAちゃんに代わってたのも気づかず
「あ、Aちゃん」
「ごめんなさい、席外してて」
『大丈夫、女子会、楽しそうだね」
韓国語と日本語が混ざっちゃったりして
・・・『始めまーす』
結局戻って来たAちゃんとはあまり話せずにタイムアップ。
『あ、ごめん、行かないと。またかけ直す・・あー、もう時間遅いね・・』
「私、明日お休みなんで寝ないで待ってますよ」
「ホント？」
「はい、待ってます」
「終わったら急いで帰って電話するからっ」
「ふふ、はい。でも急がなくていいです、気を付けて帰ってくださいね」
そんなAちゃんの言葉にエネルギーが充填されたよう。
よ〜し、頑張るぞ！
今度のツアーは、Aちゃんが初めて参戦するツアーだ。
必ず良いものにしてみせる！
・
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C ) 休憩になるや、スマホを片手に小走りで出て行ったヒョンが練習室に戻って来た。
まるで今から始まるかの様に腕のストレッチ、足のストレッチ・・・
まったくわかりやすい人だな。
彼女との通話でエネルギー再充填したみたいだ。
今日はもう纏め位なんだから、延長は勘弁してくださいよ？
あ〜、でもなんか、羨ましい。
恋人って存在があるだけで力も湧くし、癒されるもんなぁ
あー、僕も恋人欲しいな。
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作者名：カホル | 作成日時：2021年6月3日 16時
