夢心地 〜ユノの回想 ページ9
「ユノさん・・・」
ん・・・
「ユノさ・・ん」
ん〜?
「ユノ・・ン」
ん・・ダメだよ、そんなとこ触っちゃ・・・
僕の体を這い上がる君の手をギュッと掴んで離さないから。
『・・ョン』
なんだかとっても大きな手だね・・・?・・・
『ヒョン!』
目を開けると恐ろしい顔をしたチャン ミン。
『?』
必死で僕の手を振りほどいた。
『? あれ?』
見回せば飛行機の中。
『もう着きますよ、まったく・・』
『あ、あぁ』
離陸してあっという間に眠りに落ちた僕、どうやら夢を見ていたようだ。
『どんな夢見てたのか想像つきますけどね』
僕を起こそうとして揺すったチャン ミンの手を握りしめていたのだ。
『ごめんごめん』
僕は両腕を上げて「ん〜っ」と伸びをした。
・
・
・
色々ハプニングもあったけど、Aちゃんといられた時間は幸せだったなぁ。
そんな余韻に浸り車に揺られていたら欠伸が・・・
『いったい何をそんなにしてたんですか?』
突然のチャン ミンの質問はいつも鋭くて・・・
『耳、赤くなってますけど?』
何って、そんな////
『そんなに張り切ったんですか? まさか、一睡もしてないとか!?』
いくら僕でもそこまでは・・・
『そこまでは?』
!!
ダメだ、顔が熱い////
『どういう意味ですか?』
チャン ミン、そんなに攻めないで・・・
『散々焦らされて来たんだから、さぞかし張り切ったんでしょうねぇ』
そうだけど・・・
ちょっと・・だいぶ? 張り切ったかもしれないけど・・・
『体力モンスターのヒョン相手じゃ、彼女の方が大変だったんじゃないんですか?』
!!!!!
Aちゃん、大変だったのかな!?
壊さないように大切に優しくしたつもりだけど・・・
・・・朝も、じゃダメだったかな?
『何っ!?』
声と共にチャン ミンの視線が僕の下半身に向くから、慌てて隠したよ。
僕はただ、Aちゃんが愛しくて、そのキレイな素肌に触れていたくて
僕に反応するAちゃんとずっと溶け合っていたかっただけなんだけど。
・
・
・
結局その後、心地よい車の振動に再び夢の中へ。
目的地に着いて車から降りると欠伸と共に大きく伸びをした。
『大丈夫か?』
と、マネヒョンに聞かれ
『大丈夫です。スッキリばっちりです!』
情熱たっぷりに答えるとマネヒョンが目を丸くして顔を赤らめた。
『?』
チャン ミンは苦笑いしてる。
僕、何か変な事言ったかな?
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作者名:カホル | 作成日時:2021年6月3日 16時