女子会 3 ページ8
頬を赤くさせたAが真面目な顔をした。
「さっちゃん、私、初めての相手があんなだったから、嫌われないようにしなくちゃって
相手の言う通りにしたり、その・・痛くても我慢したりとか気持ちいいフリしたりとか、
そんなものだと思ってたの」
「うん・・」
紗月も真面目な顔で聞いている。
「でも、ユノさんと・・そうなって、初めてそうじゃないんだって知ったの。
好きな人とそうすることが、好きな人に抱かれるってことがすっごく幸せなことだって
ユノさんが教えてくれたの」
「そっかぁ」
「うん。ずっと消せなかった過去の事、もう気にしなくていいんだって、
僕が塗り替えるって、ユノさんが言ってくれたの」
「ユノさん、ホントにAのこと大切に思ってくれてるんだね」
「/////」
「ユノさんはちゃんと気持ちよくしてくれたんだ」
「っ//// そっれより、誰のファンだったのよ?」
「安心して、元メンだから、あはは、ホッとした?」
楽しそうに紗月も酎ハイを飲む。
「・・・っ、いじわるっ」
「だってかわいいんだも〜ん、Aからかうと」
「もうっホントにさっちゃんは・・。私ってそんなにおもしろいの?」
「何? ユノさんに言われた?」
「店長にも言われた」
「あははっ、そこがAのいいところじゃない」
「ええ!?」
・
・
・
PrrrPrrr〜♪
Aのスマホが着信を告げた。
そっと画面を見ると通話を選択した。
『ヨボセヨ』
『ネー、ヨボセヨ』
『? あれ? ん? あれ?』
『ユノさん、こんばんわ』
『えっとー、どなたですか?』
『Aの友達の紗月です』
『ああ! ヨンハヒョンの奥さん』
『そうです、あ、日本語で話してもいいですか? Aほど出来ないので』
『はい、どうぞ』
「すみません、電話勝手に出ちゃって」
「いえ、彼女は・・?」
「今、ちょっとお手洗いに・・あ、一緒にお店で飲んでたんです」
「そうなんですか、楽しそうだな、僕も参加したい」
「あはは、ダメです、女子会ですから」
「あはは〜」
「そうだ、ユノさん、先日はお世話になりました。それとご迷惑おかけしてすみませんでした
せっかくの2人の時間を」
「いえ、ヒョンと仲直り出来たからそれでいいですよ」
暫く話し込む紗月とユノ。
━と、襖が開きAが覗く。
「あ、A戻ってきました、代わりますね。A、ユノさん」
そう言って紗月がスマホを差し出した。
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作者名:カホル | 作成日時:2021年6月3日 16時