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Aside





『円堂さんに風丸さん…稲森達まで…どうしたんだ?』



なるべく迷惑をかけないように“俺”の喋り方をする。



「神炎!お前、死ぬんじゃねぇぞ!」

『……へ?』



そう言って円堂さんは私の腕を掴む。



「窓から飛び降りるなんて馬鹿な真似はするな!」

『………???』



何言ってるのか理解出来なくて私は目をパクちりさせる。



『な、何の話だ…?』

「…え?だって…A…窓に身を乗り出してたじゃん!」

『え?そっちの方が外を眺めやすいからだが…』

「まさか…俺達の勘違い…?」

『多分そーじゃねの?』



私はそう言って部屋におりて、髪を束ねる。



『それより腹減ったし、朝食食わね?』

「あ…すみません…朝食はこれから作る予定なので…まだ…」

「えぇ…!俺、食べに行こうと思ってたのに…」

「すまない…大谷…」

「あはは…大丈夫ですよ…すみません…」

『そうか…それじゃあ俺もつくので手伝うわ』

「え!でも…」

『人手が多い方がいいだろ?』

「うっ…ても…」

「よーし!それなら俺も手伝うぞ!」

「俺も!」

と、言うわけで皆で一緒に朝食作ることになったのだが…









「ちょちょ!円堂さん!殻は捨てて!」

「岩戸さん!洗米というのは水で洗うんです!洗剤は使いません!」

「お!これ、うめぇな!」

「剛陣くん!つまみ食いしない!」

『……朝食に間に合うのか…これ…?』



頭痛くなって来た。



「はぁ…仕方ねぇ…」



そう言って髪をポニーテールにしてエプロンを締め直す。

そして、深呼吸をして…



『皆!これから俺が指示を出す!それに従え!』

「え?A…くん…?」

「どうしたんだ…?」

『この調子じゃ朝食に間に合うどころか…昼食にすら間に合わねぇ!だからだ!』

「……それで、私達は何をすればいいんですか?」

『それじゃあ円堂さんと風丸さんは米を解きなおしてください!稲森達は卵を割ってかき混ぜろ!そして手が空いたら食材を切れ!大谷達は俺と一緒に食料の調理…!』

「「あぁ/はい/分かりました!」」



俺の指示を皆、テキパキとこなす。

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スイジュ(プロフ) - タピタピさん» ありがとうございますぅぅ!(T_T) (2020年1月24日 5時) (レス) id: 17b91e6418 (このIDを非表示/違反報告)
タピタピ - お話し内容ちょー好きです......尊い.....これからも頑張って下さい!応援してます! (2020年1月21日 18時) (レス) id: ce0225beb5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スイジュ | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年9月9日 23時

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