第26話 (ルミ)望視点 ページ26
穴が開くなんてアクシデント……考えてもみなかった。
どうやったらあんな風になるんだろ…?
まぁ、取り敢えず比較的大きい穴ってわけでもないし、あそこはいつか汐音くんの許可を取って、部屋を借りて直すか…。
ここのアパートに来る前、大道具とか必要不可欠なんだー!とか言ってお父さんから教えてもらったんだっけ…
しかもお父さん、仕事、建築関係だし…
ここもアンティーク調で豪華に見えるのも、お父さんの技術のおかげなんだよなぁ…。
望「前までのボロアパートはどこに…」
しかしいくら豪華なアパートでも、やはり元はボロなのか耐久性は身についてないみたいだ。
住人会議の時に注意として行っておこう…。
律「腕組みして、こーんな顔して、管理人さんなんか考えとるん?」
望「うーん。あの穴をいつか直そうかと思ってね」
律「自分、直せるんか!?エライなぁ〜!」
律ちゃんは感心したような目をして私を見た。
なんか小さなことを褒められるのは、恥ずかしいなぁ。
こう思うのは私だけではないはず。
律「いやぁ、でもほんまびっくりしたわぁ〜…いや、いっちゃんびっくりしたのはそこの少年…少女か?」
次に私から視点を変え、斜め後ろにいた可愛く、小柄な子に目をつける。
私もその言葉に反応して後ろを振り返るが、確かに中性的な顔をしていて、男の子か女の子かわかりづらい。
望「多分、声からして男の子かな?」
律「声でわかるん!?」
有栖「管理人さんすごい!なんでわかったの!?」
望「え?」
そりゃあ、やっぱり…
望「発する声で何歳かも性別もわかります。例えば律ちゃん、背が低くて一見中学生には見えないけど、その割には声が大人びてるから中学生と見ました。有栖くんは少し声の調子がいつもより悪そうだったので、声変わりもそろそろ来るんじゃないかと思って、男の子と見ました。あ、間違ってたらごめんね」
私の発言にポカーンとする二人。
そこで私はハッとなった。
待って…?私、ものすごく失礼なこと言ったよね……?背が低いって、低い子からしたらもろ悪口だし、しかもこんな可愛い子がもし女の子だったら、今の発言超失礼じゃない!?
律「うおおおおお!!!びっくりや!!」
有栖「す、すごいです!当たってます!僕男の娘です!!!」
………見えた漢字に対しては何も言うまい。
しかも当たってるって……ま、まぐれかな?
とりあえず夜も遅いし、部屋に戻らせなきゃ…
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ライガット@絶賛片思い中(プロフ) - 愛李さん» あ、愛ちゃん、来たんだーwありがとねー! (2015年6月30日 19時) (レス) id: a5107bee30 (このIDを非表示/違反報告)
プリン☆(プロフ) - 愛李さん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2015年6月28日 11時) (レス) id: 46806ae94a (このIDを非表示/違反報告)
愛李 - 凄く面白いです!更新楽しみにしてます! (2015年6月22日 18時) (レス) id: 199e8597dc (このIDを非表示/違反報告)
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