背中に文字書いて当てるゲーム、あれなんて名前だっけ。 ページ9
鉄虎くんも無事に戻り、ホームルームも終わって、今は授業中。
世界史の授業なのだけど、私はある敵と戦っていた。
その敵の名は…『暇すぎておそってくる睡魔』である。
あ"あ"あ"あ"っ。自分でも何言っているのか分からない。
私はこの意味の分からないもどかしさを消すために、前に座ってシャーペンをくるくる回してるひたなくんの背中に『ひま』と書く。
しばらく待つと、ひなたくんの脇の隙間から紙がのぞいた。
そこに書いてあったのは、
『５点』。
・・・。
えっ。ど、どういうこと！？もっと可愛い言い方しろってこと！？
私はもう一度ひなたくんの背中に書く。
『かまってほしいな♡』
これでどうだ！ハートマークだよ、ハートマーク！いいんじゃない？いけたのでは！？
またしばらくすると、
『４５点』。
あ、上がったぁぁ！！上がったけどぉぉ！！
なんでこんな微妙！？ええっダメだった？インパクト？インパクトを求めているの？
うーーん、と頭をひねり、
私は意を決して、最後の勝負に出る。
『ひなたくんのことすき』
・・・・・？
返事が返ってこない。
不発か？
ならばもう一押し。
『だいすきだよ』
ーーひなたside
背中に書かれた『すき』って言葉。
俺は赤くなっちゃった顔をはやく元に戻したくて、Aにばれないように小さく手であおぐ。
やっと戻ったかなぁと思って、何点か書こうと思ったら、追い打ちをかけるかのようにまた『だいすき』なんて書くから…。
俺はAの不意に見せる可愛さに悶えながら、
『９９点』って書く。
どうして１００点じゃないのかって？
Aのこの言葉が、本当の意味の『好き』だったら、俺は迷わず１００点って書くよ。
ここまで言えば、分かってくれるかな？
ひなたside終わりーー
カレーにカツを乗っけて食べるなんて誰が考えたんだろ。→←ワルツなんて洒落たもんできない。
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作者名：瑠美帆 | 作成日時：2016年9月15日 17時
