真面目な僕と不真面目な君【チョロ松】

３２話 ページ34

封印しようと思ってたのに……と、服についた埃をはらいながら顔をしかめるチョロ松
封印できないものを封印しようとなんかするからそんな事になるのよ


「でも楽しいでしょ？喧嘩」
「……でも怪我するし当分喧嘩は禁止」


否定はせんかったな
ていうか喧嘩禁止っ！？


「ていうかお前、喧嘩好きな女子とかありえないんだけど」
「べ、別に私は喧嘩が好きなわけじゃなくて…」
「じゃあなんで喧嘩するんだよ」


利益ないじゃん、と服のほつれを気にしながら言うチョロ松

なんで…って……


「そ、そんなの……チョロ松に関係ないじゃん」
「…まぁそうだね。じゃあ当分Aはいつも僕達の誰かと一緒に行動すること。喧嘩は一切なし。わかった？」
「わかりませーん」
「あ？」
「ヒェッ…元ヤン怖……」


これは当分喧嘩できんぞ…

「喧嘩する自分は嫌いなんじゃなかったの」
「…嫌いだけどー…癖になっちゃったって言うか…」


血を見ないと落ち着かないんだよね
やばいサイコパスじゃん

そんな癖どうよ…と言う顔をしたチョロ松は、何も言わずに歩き始めた

「へぇ、ここ倉庫だったんだ。家からまぁまぁ近いね」
「お陰で探す手間が省けてありがたいね」


空を見上げると、綺麗な星空が広がっていた
カラ松はいつもこんな星空を見ながらギター弾いてんのか〜……いいなぁー

伸びをしていると、頬に暖かいものが当たる


「ひっ！？」
「はいこれ。奢り」
「え……あ、ありがと……」


チョロ松がココアを買ってくれていた
ぃゃ、嬉しいね、うん


受け取って缶を開けると、ふわっとココアの良い香りが広がった

「…………あのさ」
「ん？」


コーヒーを飲んでいるチョロ松は、私の方を見ずに話しかけてくる
白い息が吐き出された


「今日の、事件で……少しは、心配したからさ。…………もう、心配かけるなよ」
「…え、心配してたの？」
「そこからぁ！？」


チョロ松が私の心配を……！？

…でもよく考えたら、心配してない人助けに来ないよね


「…心配、させてごめん」
「……何謝ってんの。意味わかんない」
「……ふふ、ありがと」


次は何笑ってんの、と不貞腐れたチョロ松と腕を組む

ふ、と緩んだ頬


「心配症だね、チョロ松」
「そりゃ心配もするでしょ」
「じゃあチョロ松が怪我したり、攫われたら私も心配して助けに行ってあげるね」

それはありがと、と笑ったチョロ松と、寒空の下、二人並んで家に帰った

３３話→←３１話

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す