極度の対人恐怖と悪女さん。【AU】 (ページ25)

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ななわページ25

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「っあ…、み、みんな…。これは、その…。」

「セリーナ…？俺様たちを…騙してたのか？嘘…だよな…？」

弱々しいそんな声でセリーナさんにそう言うベリーさん。

純粋にこんな人に騙されていて可哀想。でも同情なんてことはしない。

「けホッ…。けホッ……。」

ああ、寒い。

それにしても、いつもと違う喋り方をするのは精神的に疲れる。いつもの少しずつ大事なことだけ話すスタイルが1番楽だな。

「…、セリーナさんが騙してたとかどうでもいい、…エピックさん寝ないでください。バレてますよ。」

適当に落ちていた小石を茂みに投げる。

「ンがっ…、いってぇな、どうし……あ。」

後頭部を掻きながら冷たい目線を向ける光AUと目線を合わせるエピックさん。

「あー…、ごきげんよう？Bruh？」

冷たいこの空気を和ませようとしたのかそう挨拶をするエピックさん。正直いって滑っている。

「ごめんエピック。今は君と巫山戯た挨拶をできるような気分じゃないんだ。」

真顔で感情の篭っていないような声でそういう一応インクの切れていないはずのインクさん。

そんなインクさんに対してエピックさんは「理不尽だぜ。」と小さく声を漏らす。

「インク…、待ってよ…！わたしAちゃんに…、こうしろって言われただけなのぉ！わたし悪くないよぉ！」

「証拠。」

「…ぇ…？」

「証拠はあるの？」

そうインクさんは淡々と告げる。

セリーナさんが嘘をついていたとわかった途端これか。今までセリーナさんにばっかり気持ち悪いと言っていたが、この変わり具合…、コイツも大概だ。

「で、でも…！インクはわたしの言うこと信じてくれるって…！」

「さっきあの子を叩いたときの君は感情的だった。本物の感情だった。それにAの言うことの方が信憑性を感じられる」

感情に従って動いていたからあれが本性だと判断した。ってことだろうか？インクさんの言い方は遠回しすぎて何を言っているのかよく理解できない。

「っ…、ね、ねぇっ…！ドリームならわたしの事信じてくれるよね…！」

ぎゅっとわざとらしくドリームさんの腕に壁…いや、胸を押し付けながら抱き着いてそういうセリーナさん。

そんなセリーナさんをドリームさんは「ごめん…」といって腕を振り払う。

いつもだったらすぐ取り乱して赤面するヘタレだったろうに。

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