甘々一松が天使すぎる【一松】

さんじゅうごわ ページ37

「ぎゃぁあぁあああぁあ！！！！！！」


早朝。
松野家に、断末魔が響いた。

案の定、都合よく松代さんと松造さんは旅行に出かけている。
突然のpixiv展開に読者様は付いてきているだろうか？


そう、この断末魔は言わずと知れた私のもの。


ただ今ホラゲ中でございますです。はい。


かく言う私は大が一億万個付くくらいホラゲが苦手。
誰かが横で始めようもんなら、プロローグさえ見ずに隣の部屋へ移動するか、家を出て行くかするのだ。


そんな私がなぜホラゲをしているのか？

答えは簡単。暇だからだ。
暇ほど怖いものはない。暇になるくらいならホラゲするしかない。(諸説あり)


震える手を押さえつけ、歪む画面を見つめながら涙を拭きつつゲームを進めている。


今進んだのは、１００％中５％。
このホラゲ最初から最後までずっと怖いんか。死ねる。


「ぎゃああぁあぁあ！！！また出たあぁあぁあ！！死ね！死ぬんだ！てか私の為に死んでくれ！！」


ガチャガチャとコントローラーを動かしまくる。
画面に表示された文字は、ＧＡＭＥＯＶＥＲ。
赤字がムカつくんだが。


分かってんだよ！殺されたことくらい！
いちいち文字で伝えるんじゃねぇ腹たつんだよ！！


「にゃぁあああぁあああ！！！！」

「ちょっと何。朝から騒がしいんだけど」

「丁度良いところに」


チョロ松登場。
私の中でチョロ松は、捨て駒に部類される。


「これクリアするまで帰れまテーン」

「え、ちょっと！？俺の得意なゲーム反射系なんだけど！？」

「これも結構動体視力使うからさ」


動体視力も使うし、頭も使うよ。
あと神経。


「うぉあ！？」

「あぁああぁあ！！！！」

「うるっさーい！！何してんの二人共！？僕寝たいんだけど！」

「新たなる犠牲者」

「よし、トド松。このコントローラーを握って、画面見つめとこうか」

「これホラーでしょ！？ホラーでしょ！！僕は無理だから！僕が得意なのレース系だから！！」

「これもそんな感じ〜」


絶対嘘じゃん！！と叫んだトッティは、次の瞬間ゲームオーバーだった。
何やってんだあざトッティが。


「俺もやるー！！」

「十四松の得意なの神経系でしょ」

「ならいけるんじゃ……？」


コントローラーを握った十四松は、すごい速さでゲームをし始める。
これいけるんじゃ……！？


と思ったら全然だった。


「もうなんなの〜？」

「あと三人呼んでこようか」

「頼んだ」


犠牲者を増やしてやろうと言う魂胆であるが、誰も口には出さなかった。

さんじゅうろくわ→←さんじゅうよんわ

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