甘々一松が天使すぎる【一松】

にじゅうろくわ ページ28

「結局メイドじゃんかー…」

はい、A。ただいま拗ね中。
あの後負けてしまった私は、いやいややらされている。


「まぁいいじゃん！A可愛いし！」

「私が可愛いのはあったりまえじゃ〜ん！」

「あ、前言撤回で」

「なんでよ！？」



どういうこと！？と叫ぶ。
ご近所迷惑〜、とスマホで私を連写するトド松。

腹のなかは黒い。



「可愛くないって〜…ねぇ、変えてもいい？」

「ダメ…Aは今日から僕の専属メイドさんね」

「……いいけどさー」


いいの！？と突っ込むチョロ松に、いいよー、ともう一度言う。
一松の専属メイドさんは本望だけどね、スカート短い。


可愛い女の子が履くべきだ。



「……似合ってるって〜」

「おそ松に言われても嬉しくない」

「ひっど」


嬉しくない。(二回目)



ていうかハロウィン終わったし。もう次クリスマスだし。
どうせあれだろ？クリスマスにはサンタの仮装するんでしょ？

知ってる。←


「……はぁあああぁああぁあ…」

「ねぇおそ松兄さん。すっごい憂鬱な声が聞こえるんだけど」

「気のせいってことにしとこう」



……こんだけ主張してんのに聞き入れてくれない悲しい。



「……十四松〜…その、ジャック・オ・ランタンの仮装とこのメイドさんの仮装交換しない？十四松が着たらきっと可愛いよ！」

「いや！！俺見てる方が好き！」

「そっかぁ…私も見る専」


気ぃ合うね…と力なく笑う。
脱いでいいかなこれ。



「……脱ぐよ？」

「脱いだら十五万借金な」

「何その理不尽な金の貸し借り！！」


払えるわけないじゃん！何言ってんのこいつ！




むーっと頬を膨らませる。
……ダメ？


「……これ、脱いで。僕の仮装して」

「え、一松…？」



メイド脱がせてくれるのはいいんだけどね、その後に着せようとしてる服の謎さでしょ。なにそれ。

「せめてパーカー…」

「じゃあパーカーでいっか……」


なにそれ私が悪いみたいじゃん！



「……じゃあこれ、一松が着なよ」

「え、それは嫌って言うか……」

「彼女に着せといてそれはないよ〜？あ、それとももしかして私に着せて終わりとか思ってた…？残念だね、私がS属性だからそれはない」

「え、ちょっ……」



パーカーを着る代わりに(無理やり)一松にメイド服を着てもらった。


「……私より可愛いムカつく」

「可愛いとか…無理なんだけど、マジで」

「いや、可愛いから。襲うぞ」

「……」


みんながそれさっきの僕の台詞、とか俺の台詞とか考えてたのはまた別の話。

にじゅうななわ→←にじゅうごわ

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