愛してる5 ページ7
☆Aside☆
「……あのさ、Aちゃん」
「何?」
落ち着いた声で受け答えすると、もう一度Aちゃん、と呼ばれる
「だから、何_____チョロ松?」
真剣な顔で私の顔を覗き込むチョロ松
一松に似ていて、少しドキッとしてしまった
忘れさせてよ、夏の日を
夏が来るたび思い出す
幸せだったこと、笑えてたこと
大好きって、愛してるって言ってくれていたこと
なんで、忘れたいのに忘れられないの…?
忘れてはいけないの?
一松は、記憶さえしていないだろうに
切ないのは、一松が大好きで、壊れそうな胸の奥
いつか君を振り向かせたい
「ッ……チョロ、ま…」
「大丈夫、ごめんね、ごめん、Aちゃん…苦しいよね、ごめんね…」
私を抱きしめようとする手
一度迷って、私を抱きしめた
優しく、儚い夢を抱き寄せるように、散ってしまった花を集めるように
☆トド松side☆
「…………兄さん」
「…何、トド松」
僕は今、一松兄さんの後ろに立っている
猫背の一松兄さんの背中はどこか自信なさげに見えて
そんなのだから、Aが離れて行くかもって思うんだよ
そんなことだったら僕がAを貰っちゃうよ?
大好きなんだ、愛してるんだ、Aの事
だからせめてAには幸せになって欲しいだけ
それなのに、それさえ叶わないかもしれない
そんなの、僕の恋心の居場所がなくなってしまうじゃ無いか
止められなくなる
あの笑顔、声、光る髪も
全部好きで好きで仕方がないのに
「……Aの事なんだけど」
「……あいつの話するとか、無理なんだけど」
「いいから聞いて。A、泣いてたよ」
そう言うと少し動揺したように肩が揺れた
猫が一松兄さんの足に心配そうに寄り添う
「……そんなの関係ない」
「ふざけんな!!」
「!」
壁に一松兄さんを打ち付けると、反撃はせずに僕を見下ろすばかり
一松兄さんは何があっても絶対、僕たち弟二人には手は出さない
それに今は甘えさせてもらう
「Aはッ……!信じられる人がいなかったのに、一松兄さんのこと信じて…!好きにまでなってくれてんだ!一度愛したなら、好きと伝えたなら責任持て!!」
「………トド松」
「あんなの、Aがかわいそうだ!一松兄さんの事情に付き合わされて、あんなに涙流して!希望なんてない、未来なんていらないみたいな目をして!!全部、全部一松兄さんの___「トド松」!」
一松兄さんの久しぶりに聞いた声
どこか悲しそうで、Aを想っての声だと感じられた
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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- 全体運: ★★★☆☆
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松々先輩(プロフ) - 一松さん» 羨ましいです……www (2019年1月31日 8時) (レス) id: 3db3ef1937 (このIDを非表示/違反報告)
一松 - どう?羨ましい?俺もうリア充 (2019年1月30日 23時) (レス) id: 95ef69bc8b (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 一松さん» 富士山!?凄い… (2019年1月30日 23時) (レス) id: 3db3ef1937 (このIDを非表示/違反報告)
一松 - トッティがもう1回富士山登るっていったから俺らもついて行ったんだ。 (2019年1月30日 23時) (レス) id: 95ef69bc8b (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 一松さん» いえいえ!こちらこそコメントありがとうございます! (2019年1月30日 23時) (レス) id: 3db3ef1937 (このIDを非表示/違反報告)
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