いや、私女子なんだけど。【番外編】

クリスマスの夜について… ページ43

美原「なぁ知ってるか！？クリスマスは台風が来るらしいぜ！」
佐田「マジか…俺その日バイトだったんだけど」
柏木「お前クリスマスって日にバイト入れてんの？」


完全モテない奴のクリスマスじゃん、と話す柏木は自分のジュースを一口飲んだ。

っていうかなんで私ここにいるんだ？
ファミレスなんて寄らないで家に早く帰ろうと思ってたんだけど。

あ、校門で美原に連行されたのか……。


勉強会とか言って。


「それがどうかしたの？」
野口「Aわかってないね。クリスマスなんてリア充の戯れる日…そんな日が台風で潰れて美原は嬉しいんだよ」


カチカチとシャーペンの芯を出して言う野口は、横に座っていた私にニコリと微笑む。

へぇ……とりあえずわかったのは美原が心の狭い奴だと言うことだ。


界「みっちゃんは心が狭いのぉ……」


稜くんが私の言いたいことを言ってくれたのでノートに問題を解き始める。

狭くねえし、とむくれている美原。
そう言うところだとは言わない。


柏木「でもさ、美原。雨でびしょ濡れになった男女がホテルに行ってそこで……」
佐田「……行為を」
美原「雨のお陰で性なる夜ですってか？やかましいわ！！」
「あんたたち何を荒ぶってるのよ…」


Aはわかんねえよな、と言う美原。

ごめんなんだけど、本当にわかんない。

キョトンとした顔をしていたのか、気にしなくて良いんじゃない？と野口。そうよね、無視しよ。


界「リア充がホテルに行ってナニをしようがわしにゃあ関係無いけぇクリスマスはクリスマスじゃ」
「稜くん大人だねえ…美原にも見習って欲しいわ」
美原「同い年！」
「そういうところの話をしてるのよ」


目の前にいる美原に言ってフライドポテトを摘む。
うお、ここのポテトうま。

でもさ……とブツブツ文句を言い出す美原。

お前さっさとペン進めろよ。


美原「やっぱりうぜえよ……なんだよ電車内で見せつけるみたいにイチャイチャする奴ら……迷惑なんだよ見苦しい」
柏木「お前荒ぶりすぎな……でもわからなくもない。別にイチャイチャすることは構わないけどね……」
佐田「イチャイチャする権利か…公共の福祉犯してんじゃね？」


しょうもない話に頭を使うのが馬鹿馬鹿しいんだけど……。


界「でも確かに場を考えん人たちは迷惑じゃのぉ」
野口「まぁね。しかもクリスマスって、キリスト教のお祝いでしょ？リア充のためにある日じゃないから」
「それに、ブスとブスが戯れたところで家畜の番ぐらいにしか思わないでしょ。わかったらさっさと宿題しなさい」


みんな宿題を終わらせた。

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