いや、私女子なんだけど。［２］ (ページ29)

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７６話ページ29

東「騒がしいけど、どうかした？」
「あっ、東ヘルプー」
爽茉「んっ！？お前もAに危害を加えようと思ってるのか！？爽汰、殺れ！！」
爽汰「準備できました。5、4、3、2…」
「ストップ！爽汰ストップ！」

とりあえず下で話するか？と言う高野の言葉でとりあえずリビングへ向かうことになった。
その間もずっと腕に引っ付いていたお兄ちゃんと爽汰。ウザい。

そしてリビングについた今も無言だ。

カランッと麦茶の入ったコップが音を立てた。

「…お兄ちゃん、爽汰。あんた、なんでこっちに来たの」
爽汰「え？だってお姉様のこと心配になったから…」
爽茉「勝手に家出てお兄ちゃん心配だったんだからな！！」

後ろでAの兄弟ってやっぱ美形なんだな、とか似てるよな…とか言ってるそこの奴ら。あとでフルボッコな。

コイツらと私が似てるとか心外なんだけど。

爽茉「それで、さっきから気になってたんだけど、首筋のそれキスマークだろ」
「……」

そっと首筋を隠す。
いや、なんでバレたし。実は経験豊富かこのヤロー。

爽汰わかってねーじゃん、何教えてんだバーカ。

美原「キスマーク？」
大門「キスマーク？」
馬場「キスマーク？」
「虫刺されだし」
郷田「俺がつけたんだよ」

言うなや。

お前何言ってくれてんだこんにゃろ。

お前のせいで今お兄ちゃんと爽汰の目が笑わなくなったよ？さっきまでまだニコニコしてたのに。

郷田を睨んでいると、ニコッと笑う郷田。
……いや、何笑ってんだテメェ。

爽茉「もう我慢ならない！！」

うわ、これ最悪の事態発生するかも。
家に連れて帰るとかめんどくさい父親みたいなこと言われたらコイツのこと殺しかねないんだけど。

爽茉「一緒にAと住む！！」
「え」
美原「え」
「いや、何あんたが驚いてんのよ」

忍び込む家が減る…と言う美原。
お前一体何人の家忍び込んでんだ。

Aがこれ以上汚染されるなんて許せない！！と意味不明なことを言い出すお兄ちゃん(馬鹿)。
横でハーブティーをすする爽汰は、一見冷めた弟だ。

爽茉「そうと決まれば準備だ！執事に言っとけ爽汰！」
爽汰「もう準備はできております。早速新居へ移りましょう」
「何勝手に話進めてんの！？新居って私の家だよね！？」

学校からは少し遠くなるけどまぁ……ともうすでに生活プランを練っているお兄ちゃんと弟。

コイツらがシスコンすぎて家出たのにこれじゃ意味ないじゃん。