いや、私女子なんだけど。［２］ (ページ28)

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７５話※ ページ28

「は、え？いや、何でしょうか」
郷田「先っぽだけ」
「無理」

即答かよ…と言う郷田。当たり前だろ、私は処女を大事にしているんだ。

こんな変態どもにあげてたまるか。
私の処女は超希少なんだからな！

私は処女をイケメンで優しくてお金持ちで賢くて運動もできてイケボな年上にあげるんだ！！

あ、待って今の条件だと紅士さんと相田さん、大河さんが当てはまるじゃないか。別に良いけど。

郷田「っていうか、普通の女子ならここで顔真っ赤にするんだけど」
「ふんっ！私を普通の女子だと思わないで欲しいね」
郷田「へぇ…」

そう言うと、怪しく笑う郷田。なんだコラ。

そしてスッと顔が近づいてくる。

困惑する私をよそに、チュッと首筋に痛みが走る。
え、待ってこれってもしかして…。

いや、されたことないしわかんないけど。

「！？ちょ、郷田！？まさかとは思うけど…」
郷田「キスマーク。良いでしょ」
「良くねぇよ馬鹿！」
郷田「やだな、少なくとも数学においては馬鹿じゃないよ」
「そうだった！ごめん！！」

数学だけは良いもんね！知ってるよ！
柏木追い抜いて2位だもんね！1位の大門ってヤバいよね！

っていうか柏木共に何者って感じ？うん。

「とりあえずこの手を放さないか？」
郷田「んー…考えとく」
「今すぐ結論を出せ！」
郷田「まぁいっか。初めては俺と結婚した時に貰うわ」
「いや、しないよ？」

どうしてこう、こいつらは私の初めてだの結婚だの、彼氏だの特別な位置にいたがるんだ？怖いよ？

その点では初は潔いな…。まぁ元から従兄弟って言う位置にいるからかな？

で、さっきから首元に顔を埋めて寝ているこいつ。
心なしか、気持ち良さそうな寝言まで聞こえる。

いや、この状態で寝ないで。(懇願)

「ぉ～ぃ…」

嘘だろ起きようともしない。

諦めて寝てしまうか、みぞおちに一発入れて起こすか…。
因みに後者の場合朝まで起きないかもしれない危険と隣り合わせだ。

………前者かな…。

私はため息を吐いて目をそっと瞑った。

「ふぁっ？」

朝、息苦しさで目が覚める。
あと何か言い争っている声。

なんだ……？

うっすら目を開けると、そこには郷田、そしてお兄ちゃんと爽汰がいる。
というか、お兄ちゃんは私に抱きついている。

いや、ん？

爽茉「俺のAが汚れたぁああぁあぁあ！！！！」
爽汰「お兄様！！お姉様と離れてください！今からコイツを抹消します！！」
「……ん？」

なんだこの状況。