十四松ｇｉｒｌの私がトリップしてしまった。【十四松】

二十九 ページ31

「今日は良いお出かけ日和ですね！ところでどうして私がここにいるんでしょうか……？」


確か私は庭の雑草を刈っていたはずなんだけど…。
いつのまにか左手側にはカラ松さん、右手側にはトッティ。

なんだこれ、両手に花ならぬ両手に松。最高かよオイ。


「カラ松兄さんの勝負服買おうって話になったんだけど〜、僕以外の意見も取り入れたいなって思って！そしたら丁度、Aが草と戦闘してたわけ！」
「これまでの経緯はわかりました…どうして私なんでしょうか……。六つ子にはあの超スーパーダイナマイト可愛い幼馴染のトト子ちゃん様がいらっしゃるじゃないですか……」


気軽に頼めるのはAしかいないよ！と可愛いトッティ。いつまでもその可愛さを忘れないで欲しいところだ。

そうか、私しかいない……。
でも待てよ、私の服のセンス最悪だぞ。


それを伝えようかと思ったが、今やショッピングモールの前。

そびえ立つ入り口を見上げている。


すでに中に入っているトッティが、Aー？と振り返った。


「あ、あぁ……今行きます…」



どうしよう、恥さらしをして死ぬか？

ショッピングモールで死ねるところはあるだろうか…。


思ってみれば確実に死ねるところなんて少ない。
飛び降りても助かる確率はあるし、切っても生きる可能性はある。

１００％なんて存在しないのである。



なんて現実逃避をしていると、カラ松さんがトッティに怒られていた。


「もう！なんでこんなイタイ服ばっかり買おうとするわけ！？カラ松兄さんは僕の選んだ服だけ着てて！」
「す、すまないトッティ……」


……それはつまり、『僕にカラ松兄さんのこと養わせて』ってことで良いのかな。

まじでか、トドカラ？普通に好きだわ。


あ、それとね、最近わかったことなんだけど、ここＳＮＳ関係は大体繋がるんだわ。
ＬＩＮＥ以外。逆になんでＬＩＮＥ繋がらんの。


「Aからもなんか言ってやって！！」
「あ……えー…私はカラ松さんの顔をプリントしたタンクトップ、嫌いじゃないですけど…流石にモテないのであればオススメしませんよ…？」


ｈｏｎｅｙまでそんなことを言うのか……！？と泣きついてくる成人男性。
可愛い。


その可愛さに少々悶えながら、私はカラ松さんの服を選ぶ。

無難に青いチェックに白いズオンとかでも、カラ松さんスタイル良いから似合うと思うんだけど……。


……え、イケメンなんだけど待って…。
カラ松さんは可愛い部類じゃないの！？

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