潔癖執事とお嬢様【チョロ松】

執事が四人 ページ6

ごめんなさい…とシュンとする十四松先生。
写真フォルダに収めたいのだが、あいにく持ち合わせていない。

残念だ。一生後悔する。

「お嬢様はカラ松のところに行ってください」
「あら？もうそんな時間？」
「はい。そして、終わればオヤツです。十四松はちゃんと反省すること！！」

はぁい…と俯く十四松先生の可愛さと言えば、国宝級だ。

頭の上に音符を浮かべながら廊下を歩く。
カラ松さんは結構好きだ。なぜなら、何言ってるかわからないけど面白いから。

あばらがいつも折れかかるけどね。


「カラ松さんっ！」
「おぉ、カラ松girlか…純白の翼が生えし救世主が舞い込んで来たのかと思ったぞ」
「…えーっと、ありがとうございます…？」

きっと褒めてくださったに違いない！
さぁ、採寸するぞ、と裁縫道具を持つカラ松さんに指定された場所に立つ。

「あ、また十四松先生が壁壊したんです！」
「さっきの音はそれだったか…」

brotherがいつもすまない、となぜかカラ松さんが謝る。
良いんですよ〜、と笑いながら腕を上げた。
つりそうになる…うっ…。


「ん…？honey、少し太ったんじゃないか？」
「えっ…昨日のケーキ６ピース食べたのがダメだった…？」
「冗談だ。食べ過ぎだ、honey」

へにゃっと笑うカラ松さんの顔が好き。安心できるし、可愛いから。
可愛いは正義。

「ところでhoney、ちゃんとワルツは練習して来たか？」
「…ま、一応ね。チョロ松と一緒に。ちょっと聞いてくださいカラ松さん！チョロ松ったら、練習するとき手袋五枚重ねてするんです！それに、練習が終わった後、必ず７時間はお風呂に！」

チョロ松らしいな、と苦笑するカラ松さん。
できたぞ、降りて良い。と言った声にビクッとする。

なんだこのイケボは！けしからん！

この兄弟、潔癖なのはチョロ松だけらしく、他は普通に周りのものも触れる。
なぜ執事になったのか不明で、昔から私の遊び相手として六つ子がお屋敷に呼ばれていた気がする。
全くもって、覚えていない。←


「カラ松さん！相変わらず一松先生からの扱いが酷いようですね」
「アレはbrotherの愛情の裏返しだからな…」
「ソレ聞かれると、また壁から壁まで飛ばされますよ」

そうだな、と言うカラ松さん。完全に裁縫(あっち)の世界に旅立ってしまっている。
こうなってはもう終わりだ。暇な時間をどう過ごせば。

キョロキョロカラ松さんを上から下まで眺める。


…スタイル良いな。←

執事が五人→←執事が三人

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