カラッポ【カラ松】

Twenty seven episodes ページ30

「何か気にでも触れたか……？すまない、俺はいつも考えなしに「ふざけんな！！」？は、honey？」

気づけば叫んでいた

このまま、心の内を全て話してしまおうか
枷がなくなればいいと思う


「いつもいつも……人のことばっかりで、自分のこと何も言わない！私ばっかり好きみたいじゃん！！怖いんでしょ、どうせ！私の…私の、腕の傷……」


そうだよ

怖い

何でって、そんなの考えなくてもわかる

血なんて綺麗じゃない
気持ち悪いだけ


「腕の傷は、隠しても……消えない…の。疼いて疼いて仕方ないの……」
「ち、違うんだhoney」
「そうやって……私の名前も……満足に呼んでくれない……」


息を呑む音が聞こえた

私何言ってるの？



「腕の傷は疼くよ……夜になれば、いつも痛くなる……傷を見れば気持ち悪いよ…そんなの、わかってる……」


昔お父さんに殴られた傷が
昔私自身が傷つけた所が


ズキズキ痛み出して、我慢できない


痛いの、私


「ちゃんと声、聞かせてよ……私が聞きたい言葉を言ってよ……」


カタカタ震える手を自分で押さえつけて、鞄だけを持って外に飛び出す

後悔しか押し寄せて来ない

カラ松に酷いこと言った
カラ松困ってた


元々、一方通行の恋なのに、これ以上何を求めるの？


プルルルル…


「はい？」
「あ……おそ松？今家行っても良いかなー……カラ松と、喧嘩しちゃって……さっ…」


嗚咽を抑えてしゃがみこむ
喧嘩じゃない
私が勝手に怒っただけ


カラ松は何も悪くない


ごめんね、カラ松……



「A？」
「…………」
「…泊まる？」


何も聞かないでおこう、というおそ松の優しさが身にしみる
優しいのはみんな同じ……かぁ…



「はいこれ。着替え。カラ松のやつは雨でビショビショだったから洗濯機入れて」
「えぇ……ごめんなさい」
「謝んのは無し〜！俺はありがとうが聞きたいんだけど」
「……ありがとう」


微笑んだおそ松は、部屋の奥に消えていった


「っ……」

一人になると嫌でもカラ松の事を考えてしまう
何で、どうして


涙が流れるのは、あなたのためなの


「まぁた泣いてる」

ダンッ

「っ！おそ松…？」


私は壁に腕を押し付けられた


「なぁA、あいつなんかやめて俺にしない？」

あいつ、とはカラ松の事だろうか


「何…言ってるの、おそ松…」
「だから、俺だったらカラッポの言葉なんかかけないし、ずっと愛してる。だから＿＿＿」

悲しそうな顔をするおそ松に私は何も言えない

「何してるんだ、おそ松」

低く響いたその声は、紛れもなくカラ松だった

ねぇ、どうして怒ってるの…？

Twenty eight episodes→←Twenty six episodes

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

ラッキーアルファベット

X

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す