再会-F-4 ページ8
みっくんと最後に会った日の話だ
中学2年生の、秋になる頃のこと
久しぶりにみっくんが俺を訪ねてきてくれた
忙しい合間を縫って、時間を作って来てくれたみたいだった
隣町に住んでるとはいえ、交友関係の広いみっくんの噂は、耳に入ってきていた
もちろん、彼女の噂も
会いに来てくれて嬉しかったけど、なんだかいつもみたいに接することができなくて、みっくんに心配されてしまった
「たいすけ、なんかあった?
元気ないな」
「そんなことないよ」
とっさに答える
「お前も部活、がんばってるんだろ? 3年生も引退して、責任も問われるから大変だよな」
俺の様子がいつもと違うことを、忙しくて疲れているせいだと思ってくれたらしかったから、それに乗っかってみる
「うん、みっくんも、家のこととか手伝ってるってお母さんから聞いたよ。きっとすごく忙しいよね」
「...そんなでもないよ」
なんて、言葉少なく言って、微笑んだ
どうしても胸のもやもやが治まらなくて、俺にしては思い切って核心に触れてみた
「新しい友達とかさ、できた?」
やっぱり彼女いるの?
その話、してくれる?
「あー...
うん、まあな...」
今日のみっくんは歯切れが悪い
こんなみっくん、初めてかも知れない
すると、
「たいすけさ...
キス、とかしたことある?」
俺の勉強机の椅子の背もたれに、お腹をくっつけて足をぶらぶらしながら、唐突にそんなことを聞いてくるから、びっくりした
「...そんなもん、ないよ」
また、胸が痛む
この痛みはなんなんだろう
苦しいけど、聞かずにはいられない
「...みっくんは、したことあるの...?」
ぶらぶらしていた足をぴたりと止めて、一瞬考えるような顔をしたみっくんは、
「いや...」
なんて、複雑な顔をした
「…じゃあそんなこと聞かないでよ」
怒ったように言ってしまうと、一瞬真顔になったみっくんが俺の顔を見て、
「そうだな、ごめん」
複雑そうな顔で笑った
その日、黙りがちになってしまった俺を気遣ってか、また来るな、と笑顔でみっくんは帰って行った
この日からみっくんとは会っていない
俺はこの時のことをずっと後悔した
小さい頃みっくんは俺を1番の相棒だと言ってくれた
俺に相談に乗って欲しいこともあったかも知れないのに、その俺が自分のモヤモヤをぶつけるみたいにして、話を聞かない雰囲気を作ってしまった
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まひろ(プロフ) - ちびさん» パスワードのお部屋は現在2箇所ございまして、そのパスワードが当て嵌まるのは『日常のひみつのふたり2』です。お入りいただけますように🙏 (2023年3月8日 22時) (レス) id: 545ef390a1 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - 大丈夫です、本当すみません、すぐ見に行くのでお知らせだけお願い出来たら、またやってみます、誕生日もあってるんですがね泣 (2023年3月8日 22時) (レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - ちびさん» ちびさん、そうなのですね💦パスワードは解けましたか?プロフからメッセージを送る、としていただければ、直接お教えできるのですが…💦方法を検討してみますね💦 (2023年3月8日 22時) (レス) id: 545ef390a1 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - またリクエスト失礼します、私あの甘々藤北が好きなんで藤北屋台のような、日常の話見てみたいです⚪︎良かったらお願いします (2023年3月8日 22時) (レス) @page50 id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - そうなんです、特にオークラくんと薮くんには甘々であれは藤北担としては、妬いちゃいます、だからまひろさん仲良し藤北めっちゃ好きなんです (2023年3月8日 20時) (レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まひろ | 作成日時:2022年4月23日 0時