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再会-K-4 ページ7

太輔とそんな事があって数日経った頃、いつものように彼女と下校し、近所の公園で缶ジュースを飲んでいると、


「北山くん、キスしたことある?」

いきなりだったので、驚いた


俺は色々言われているみたいだが、女の子の扱いに慣れているわけでもなく、ただ、分け隔てをしないので男女問わず沢山の友達と付き合いがある、それだけだった


だからそんな経験はまだなかった


「…キス、したいの?」

何も言わず俯く彼女は、もしかしたら待っていたのだろうか

女の子って意外に積極的なんだなと思い、

同時に興味が湧いて、

はじめてのキスをした



そして、気付いた



俺は、この子に恋愛感情を持ち合わせていないのかもしれないと


あの日太輔に感じた胸がふわふわするような感覚をその時なぜか思い出していて、
これはあの時とは違う、
そう思った

それから数日後、ようやく時間を作って、久しぶりに太輔の家に遊びに行った

太輔の部屋に上がると、少し大人っぽい雰囲気に模様替えされていて、変わっていく太輔に少しだけどきどきしたのを覚えている


その日の太輔は元気がないように見え様子を見ていると、新しい友達はできた?と聞いてきた

質問の意図が良くわからなくて曖昧に返事をし、終始節目がちの太輔の顔を見つめる

この間彼女とキスしたばかりだったからか、太輔の口元に目が行ってしまい、居た堪れない気持ちになって、

この間彼女に聞かれたことをそのまま同じように聞いてみる


「太輔さ...

キス、とかしたことある?」


なんでもないことのように太輔の勉強机の椅子の背もたれにお腹をくっつけて足をぶらぶらしながら、聞いた

本当はどきどきしていた
もしあるって言われたら…

「...そんなもん、ないよ」

目を大きくして俺をみつめる太輔が、今度は聞き返す

「...みっくんは、したことあるの...?」


ばかだな、おれは
聞けば聞き返されるに決まってるじゃないか、とその時後悔した

言いたくなかった
太輔には



だから、

「いや...」

初めて太輔に、嘘を吐いた


「…じゃあそんなこと聞かないでよ」
怒ったように言われ、

「…そうだな、ごめん」
申し訳なく思い、自重気味に笑った
 

俺は何を期待していたんだろう

彼女の時と同じ展開を?

なるはずはないじゃないか

だって俺たちは男同士なんだから

居た堪れなくなって、太輔の家から帰ったその数日後、母親が入院することになり、

それから太輔には会えなくなってしまった

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まひろ(プロフ) - ちびさん» パスワードのお部屋は現在2箇所ございまして、そのパスワードが当て嵌まるのは『日常のひみつのふたり2』です。お入りいただけますように🙏 (2023年3月8日 22時) (レス) id: 545ef390a1 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - 大丈夫です、本当すみません、すぐ見に行くのでお知らせだけお願い出来たら、またやってみます、誕生日もあってるんですがね泣 (2023年3月8日 22時) (レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - ちびさん» ちびさん、そうなのですね💦パスワードは解けましたか?プロフからメッセージを送る、としていただければ、直接お教えできるのですが…💦方法を検討してみますね💦 (2023年3月8日 22時) (レス) id: 545ef390a1 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - またリクエスト失礼します、私あの甘々藤北が好きなんで藤北屋台のような、日常の話見てみたいです⚪︎良かったらお願いします (2023年3月8日 22時) (レス) @page50 id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - そうなんです、特にオークラくんと薮くんには甘々であれは藤北担としては、妬いちゃいます、だからまひろさん仲良し藤北めっちゃ好きなんです (2023年3月8日 20時) (レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まひろ | 作成日時:2022年4月23日 0時

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