僕の大好きな君 2

再会-K-2 ページ4

「久しぶりだな」


大きく見開いた目

俺がいることが信じられないと言った表情だ


物心ついた頃から、ずっと一緒だった太輔

恥ずかしがり屋で俺の後ろをちょこちょこついて来て、いつもいつも守ってやりたかった大切な存在の太輔


ある日を境に、なかなか会えなくなってしまったけれど、俺にとって太輔が大切な存在と言うことに変わりはない



もちろん、今も





「どうしてここに？」


入学してから丸2年、一度も会ったことがなかったんだから、それは驚くだろう


「俺、休学しててこの間復学したんだ

キャンパス違うから会わないんだよな、今日は友達と約束してて」


同じ大学と言うことを、俺は知っていた


共通の友人が教えてくれたから




母親が身体を壊してしまい、入学式には来られなかった

法学部の俺と文学部の太輔はキャンパスが違い、ただでさえ会えない上に、オンライン授業も増え、学校に来ることの方が少なくなった

その上、入院した母の代わりに働かなければならず、休学もした




「…元気そう？」
心配そうに太輔が聞くから、

「それだけが取り柄だからなあ」

と、明るく言ってみた
　
心配そうな太輔の顔は昔から変わらず優しかった


「北山ー！！」
すると、遠くで仲間が俺を呼ぶ声がする


「あ、やばい、待たせてたんだった

…太輔、また連絡してもいい？
連絡先、変わってない？」

出来るだけなんでもないように、聞いた


「…変わってないよ」

「そっか、じゃあまた！
引き止めてごめんな！」

そうして大きく手を振りながら、仲間たちのところに走る


極めて何でもないように




…でも本当は




ものすごくどきどきしていた




俺はずっと、小さい頃から、




太輔のことがすきだったから

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