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放送 ページ23

夜更かしのせいで重い瞼をなんとかこじ開け午前の授業を乗り切った私。


恥ずかしい限りだが作り置きを忘れた上、寝坊をした結果お昼を作り忘れたので購買へと向かう道中。


「おわっ?!なんらりょ…?」


階段を曲がると突然荷物にぶつかりそうになる。


「うわわっ、に〜ちゃん?!大丈夫ですか?」


「びっくりしただけりゃからりゃ問題ないりょ…」


すんでのところでお互い止まれたので衝突は無事回避できた。


「すごい荷物ですね…手伝いますよ?」


「いや、重くないから大丈夫だぞ」


「でも、行先同じで手持ち無沙汰ですから!」


と言うと


「じゃあお言葉に甘えようかな。実は少し重かったから…ありがとな!」


と笑顔で返してくれた。半分も渡されていないのに、それでも華奢な先輩には無理してそうな重量があった。


「…ところで、どこに向かっているんでしたっけ?」


「放送室らよ…って、お前行き先同じって…?」


「えへへ、大変そうでしたので、つい。」


「おいおい…まあ、助かったから今度購買でなんか奢ってやるよ」


ありがとうございますと告げ、前を向き直す。階段なので転びそうだ。


放送室に着くと中ではお昼の放送に向けて最終確認がされていた。


「おーい、戻ったぞ〜二人とも準備おつかれ」


「委員長殿お帰りなさいでこざる!…そちらはA殿であるか?」


「ああ。機材を運ぶのを手伝ってくれたんだ」


「そうだったでござるか!お茶を用意してくるござる〜!」


忍くんが挨拶をするとお茶を淹れるとポットを取り出した。


「ありがとう、しのぶん。気が利くな〜♪お客さんだからな、おもてなし用のを出していいぞ」


「仁兎先輩お疲れ様です。えっと…」


その後ろから出てきたのは遊木真先輩。


「桜城Aと申します。お茶とか気にしないでくださいね。すぐ出ますから!」


「用事でもあったのか?」


「いえ、全然…!ただ邪魔になってしまいそうなので…」


ただでさえ広くない放送室だ。人が一人増えただけでも窮屈に感じてしまうだろう。


「それなら問題ないぞ〜案外この部屋は広いからな!それに収録の様子とか参考にもなるだろ?お礼じゃないけど好きに見てってくれていいぞ」


と言われると確かに興味はあったので是非、と返事をしてしまった。

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作者名:ぽあぷるーじゅ。 | 作成日時:2018年2月12日 13時

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