当日 ページ42
そう言って震える手を握られ、動かされた。
その動きは…いつもレッスン前に行っているものであった。
でも、気が付いてしまう。に〜ちゃんの手も僅かに強ばっていることに。
｢勿論、俺も緊張してる。でも、いつも通りにやれば、あいつらはスポットライトと声援でいつも以上に魅力的に輝くんだ。｣
ステージを見る目はなんだか儚げで。振り返った彼の笑った顔と目が合う。その彼はだから、と話し続ける。
｢こうして、いつも通りを演出するんだ。｣
両手を広げるようにしてターンする。ふわり、と効果音がつくように靡く衣装もあいまって、なんだかその空間だけが切り取られているようだった。
そう言って笑って離れたに〜ちゃんの手を引き止めるように声が出た。
｢それでも…！｣
咄嗟に出た言葉は何を言いたかったのかわからず、空気へと混じり、観客の声に溶け込みそうになる。
ここまで、短くて、長かった。
成長…できたのかな…立派な……プロデューサーに…近付けたのかな…？
｢みんなを。待っているんです…それは、誰が一人かけても、いけなくて。だから…に〜ちゃんも楽しんでください…！｣
目を見開くに〜ちゃんに生意気だけれど、続ける。
ここ数日考えて、たどり着いた答え。
｢上手くいかないことがあって当然です、緊張をしてるということはそれだけ一生懸命取り組んでいたこと。Ra*bitsのメンバーはに〜ちゃんがに〜ちゃんだから、付いてきているんですよ…？｣
そうして、に〜ちゃんは一度目を瞑り、先程よりも優しく笑って呟く。
｢…もう、生意気だぞ…？｣
そうして振り返り、リーダーを務める頃にはいつものに〜ちゃんへと戻っていた。
｢ほら、お前ら集まれ〜！円陣組むぞ！｣
｢｢｢はい！/なんだぜ〜！｣｣｣
｢ほら、Aさんも！｣
そう言われて開けられたに〜ちゃんと創くんの間に入る。
｢みんな、行くりょっ！｣
｢｢｢｢はい！/お〜！/ダッシュだぜ〜！/頑張ってください！｣｣｣｣
ハイタッチしてステージへと出ていった彼らからは胸元にあしらったガーベラの香りがしたような気がした。
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ぽあぷるーじゅ。(プロフ) - 夢花(仮垢)さん» 気が付きませんでした……ご指摘ありがとうございます！！(恐らく)直ったかと思います…！(そしてこんな駄作を読んでくださってありがとうございます！！) (2018年8月28日 23時) (
レス) id: 3a19c5fcff (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - あの、多分ですけど(転校生)先輩っていうのの「(転校生)」の部分は何もいじってなければあんずちゃんの名前が入るんですよね…？えっと、何もいじってないですけど「(転校生)先輩」となっていたので、多分「あんず」って入力すればいいのかと… (2018年8月26日 13時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
ぽあぷるーじゅ。(プロフ) - 紅雨♪さん» コメントありがとうございます…！！！凄く嬉しいです…！完全趣味で書いていたのでそう言ってもらえて嬉しすぎて悶えてます((笑すごく元気とか勇気を貰えたので頑張りますね！(p`･ω･´q) (2018年1月27日 22時) (レス) id: 0bae9b1518 (このIDを非表示/違反報告)
紅雨♪(プロフ) - とても読みやすくて、面白い作品ですね。私、文才がないので憧れます。これからも更新頑張ってください！ (2018年1月27日 21時) (レス) id: 589f4ef947 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽあぷるーじゅ。 | 作成日時：2017年6月20日 18時
