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「…ごろくん？」
「……しろー…おかえりー…」
「ただいま。大丈夫？水飲む？」
「ん…ちょーだい…」
五郎が目を覚ました気配に、弄っていたスマホの画面から顔を上げると、寝起きのとろりと潤んだ瞳がこちらを見つめていた。
聞き取りづらい程掠れた声に、とっさに側の棚に置かれていたペットボトルの水を取る。
口元のマスクを外してやり、キャップをとったペットボトルを手渡すと、五郎はゆっくりとそれに口をつけた。
「部活は…？」
「今日は臨時休業です」
「ふふ…なにそれ…ごめんね」
「何がよ。それより、しんどかったね。ちょっとは落ち着いた？」
「うん…だいぶ、楽になった」
「そっか…」
疲れ切ったような表情にそれでもわずかに浮かぶ笑顔に、四郎は胸が詰まるような心持ちになる。
思わず五郎の頭に手を伸ばし、そのやわらかなくせっ毛に指を絡めると、五郎は気持ち良さそうに目を細めた。
「癪だけど、明日授業だけは受けてきます…でも、後はずっといるから」
「ん…嬉し」
「素直だ…」
「…たまには、ね」
普段のツンデレぶりからは考えられない程の素直さに、思わず心の声がぽろりと漏れたが、またそれに捻くれることなく返ってきた言葉を聞いて、四郎にもようやく笑顔が戻った。
五郎は点滴に繋がれていない方の腕を伸ばし、四郎の服の裾をキュッと掴むと、そのままゆっくりと目を閉じる。
そして四郎はその手を一旦裾から外させ握り直すと、またスマホへと視線を戻した。
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にひひ - とっても面白かったです！ありがとうございました。 (2020年8月1日 7時) (
レス) id: 6032ca778f (このIDを非表示/違反報告)
はちこ(プロフ) - にひひさん» お待たせして、申し訳ありません。ご希望に添えたかどうか不安ですが…リクエストありがとうございました。 (2020年7月31日 18時) (レス) id: fdcdcf1450 (このIDを非表示/違反報告)
にひひ - リクエストです。雨の日に発作が起き家の治療でも治らず病院へ発作が収まり家に帰るとまた発作がというお話をお願い致します。発作はどっちも大きいものでお願いします (2020年7月24日 17時) (レス) id: 6032ca778f (このIDを非表示/違反報告)
はちこ(プロフ) - にひひさん» ご期待に添えるものが書けるかどうか分かりませんが、それでもよろしければリクエストお受け出来ます。 (2020年7月23日 21時) (レス) id: fdcdcf1450 (このIDを非表示/違反報告)
にひひ - リクエストいいですか？ (2020年7月23日 15時) (レス) id: 6032ca778f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はちこ | 作成日時：2020年4月23日 20時
