嫌いになりたいと思う恋【黄瀬涼太】

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水瀬A


大学１年(１８歳)

身長162cm


元帝光中学
元海常高校


青峰大輝の幼なじみ

黄瀬涼太の彼女





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" ピピピ ピピピ♪ "






ん〜っ...




もう朝か。








" スースー スースー "




温かいぬくもりと
気持ち良さそうな寝息が隣から聞こえてくる。







涼太...いつ帰って来たんだろ...







最近はモデル以外にもドラマに出たり
大忙しの涼太。



帰りも遅くて...
最近は気づいたら隣に涼太が寝てて
涼太が起きる前に私は大学に行く。





まともな会話も出来てないような気がする。





もちろん涼太の活躍は嬉しい。

応援だってしてる。






だけど心のどこかでは
涼太が遠くに行ってしまうような
そんな寂しさがある。




でも...絶対にそんなこと口にはしない。



口にしてしまったらきっと終わりだから。









フゥー...


背伸びをして
私の腰を抱きしめてる涼太の手を離し
私はベッドから起き上がる。









涼太のことを好きになったのは私からだと思う。



顔はもちろんイケメンだし
運動神経も抜群でモテるのは当然だと思う。



最初はかっこいいなって思った程度。


めんどくさい性格だし
ナルシストだし...(笑)


好きにはならないと思ってた。






でもある日...
みんなが帰った体育館で必死にシュートの練習をしている涼太を見つけた。




正直...努力なしでも出来ちゃう人だと思ってたから
必死に何度も何度も練習する涼太を見てびっくりした。




そんな私に気づいた涼太が...


「あれ？Aっち...まだ帰ってなかったんスかー？
って...自主練とかカッコ悪いとこ見られちゃった(笑)」


そんな風に悲しそうに笑いながら私に言った。



自主練がなんでカッコ悪いのか
その時の私には分からなかったけど
涼太なりのプライドだったんだと思う。



自分でもなんでも出来ちゃうって公言してたから。
本当は影で努力してたってこと...
知られたくなかったんだと思う。




それからは自然と涼太の自主練を見に行くようになった。




「今のオレじゃ...青峰っちを越せないんス。
まだまだ追いつけないんス。
それがスゲーくやしい...」




一度だけ...そう悔し涙を浮かべて私に言った。




私は気づいたら涼太を抱きしめていた。






この頃からだと思う。


涼太のことを好きになったのは。









全国制覇したその日...

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