女の子46〜過去 ページ15
教室の前へ戻る。
入ろうとするが、なにやら中から物凄い音がする。
…先生戻っていないのかな？
すりガラスの向こう側を覗こうとする。
教壇には、先生の大きな影はない。
『せんせーいないのか…。』
せーふ！とほっと一息をつく。
すると、がゴンッという鈍い音が聞こえ、驚いてドアから飛び退く。
『(なんだ？)』
そっと聞き耳を立てる。
「おい！何嘘言ってんだよ！」
…お兄ちゃんだ
「はぁ！？お前が嘘ついてんだろ！！」
「ちょ、やめて！笹本くん！！」
「うるせえ！」
「誰か！先生を！」
「無理だよ！呼べない！佐藤くんの両親とかと話してるよ！2組の先生とも一緒に！」
「でも！！」
──バキッ
「いってえな！！」
「はっ！弱っ！なぁ、みんな！」
「「「そう、だね」」」
「はっ！弱虫！！」
──とんでもない事が起こってる。
震える足を自分で思いっきり踏んで、教室のドアに手をかける。
お兄ちゃんを助けなければ。
…ガラッ
そこで見たお兄ちゃんは見たこともないくらいに
恐ろしかった。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
目の前で殴り合いをしている2人に向かって声を上げる。
『や、めて！！』
掠れるほど大きな声を出すと、その場はしんと静まる。
「うるせえな！こんの──」
ばちり、と右頬へ衝撃が走る。
…私に向かって手を上げた。
…お兄ちゃんも傷つけて？
許さない。
私は笹本へ向かって手を振りあげた。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
それから1週間がすぎた。
私があのあと笹本くんへ殴ったもんだから、笹本くん、女子に負けたとか言い出して、泣いて、学校は休みがちになってしまった。
それと、私の両親達の離婚。
お兄ちゃんが佐藤くんを傷つけろ、というはずない！という父と、
最低ね！そんなこと言うなんて！という母で揉めて、喧嘩が続いた。
悪夢のようだった。
離婚が決まり、
父は兄を連れて出ていってしまった。
バラバラになり、わんわん泣いた私を母は、冷めた目で見ていた。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
高校3年になった私。
お兄ちゃんと連絡は取れず。
母には暴力を振られる毎日。
挙句の果てに、クラスメートからは、笹本を殴った最低なやつと言われ、毎日いじめられている。
春なのにこんなにも気分が晴れないとは。
教室の片隅で、ふっとため息をつく。
ガヤガヤして、グループを作っている皆は、私がいないかのように、おしゃべりをしていた。
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雅みんと(プロフ) - ゆめみさん» ありがとうございます！更新亀さんですが、頑張ります！気に入っていただけて良かったです！！ (2019年3月4日 7時) (
レス) id: 42f7f10f4d (このIDを非表示/違反報告)
ゆめみ(プロフ) - すごく私好みの夢小説でとても気に入っています!!更新楽しみにしてます!!頑張ってください！ (2019年3月4日 1時) (レス) id: 00e2acef5f (このIDを非表示/違反報告)
雅みんと(プロフ) - 華ノ子さん» お返事遅れてすみません！ありがとうございます！励みになります！！ (2019年1月30日 19時) (レス) id: 3f83b2c262 (このIDを非表示/違反報告)
華ノ子(プロフ) - 1番気になるとこできれてる〜…！早く読みたいです！おもしろい！ (2018年8月26日 22時) (レス) id: c47817082c (このIDを非表示/違反報告)
安室透･みんとちょこ(プロフ) - 白猫ブラックさん» こんにちは！！嬉しいお言葉…！！そうですね〜。少ないですもんね！もっと知名度増えてくれると嬉しいですよね！これからも頑張るので、楽しみにしていてください！！コメント嬉しすぎる…泣 (2018年4月8日 12時) (レス) id: 87b62766d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鬼堂の狐 | 作成日時：2018年2月24日 22時
