吉野順平ガチ勢が原作をぶっ壊す話3

なめこの噛様さんリクエスト、柊くん達の現パロ ページ41

｢吉野ならさっきパソコン室の方で見たわよ｣

『パソコン室……伊地知さんなら会ってるかな』


ガコン、と自販機からジュースが落ちてくるのを確認し、それをそのまま野薔薇ちゃんに渡す

本人曰く情報料らしい、抜け目がない

パソコン室の管理をしている事務の伊地知さんならば、順平に会っている可能性は高いだろう

なんてことを考えながら自分もまた缶ジュースを飲んでいれば

野薔薇ちゃんはため息を着くようにして息を吐く


｢あんたほんっと吉野の事好きね…2組んとこの三輪達といい勝負張ってるわよ｣

『霞ちゃん…って…あぁ、与くんとか。なになに？あそこ最近いい感じなの？』

｢男なのにそういう話も好きよねAは、ま、今度買い物付き合ってくれるんなら女子会に誘ってあげてもいいわよ｣

『ホントっ？！でも女子会に男が行っていいの？』

｢あんたは半分女みたいなもんでしょうが、女子力高すぎんのよ。あとあんた吉野にしか興味無いでしょどうせ｣

『ふふふ、大正解』

｢なんかイラッときたわ｣


田舎から転校してきた野薔薇ちゃんも今やすっかり都会人だ

元々顔立ちもいいし、週末はよくショッピングに付き合わされる

まぁ楽しいからいいんだけども


｢んじゃ、真希さんにもあんたを誘ったって言っとくわ｣

『ありがとね』


飲み干した缶ジュースの缶を捨て、自販機から立ち去るその背を見送る

ボクもまた缶をゴミ箱に投げ入れ、パソコン室へと向かうための廊下を歩く

すれ違う生徒は皆楽しげな会話をしていたり、先生もまた明るい表情を浮かべてる

つくづくこの学校は平和だと思う

そして、この高校に入って本当に良かった、なぜなら…


｢あっ、A！いた！やっと見つけたよ…｣

『あれ？順平パソコン室の方にいるんじゃ…』

｢さっきそこで夏油先生とすれ違ってAが探してるって聞いて…｣


へにゃりとした柔らかい笑みを浮かべて、ボクの恋人である順平はこちらを見やる

そう、この高校に入って最も良かったと思えることは彼に会えたことだ


｢僕に何か用事でもあった？｣

『いや、何となく会いたくて…でも会ったら用事が出来たや、放課後うちに来ない？せっかくなら泊まっていきなよ』

｢えっ、いいの？じゃあ母さんに連絡だけいれるね｣

『うん、凪さんによろしく』


こんな平穏な日々が続けば……いや

続けていこう、ボクらで




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