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「しかしここ…ホントなんなんだろうな〜…いつの時代の街なんだ？聞いたことねーよ。迷宮の奥に眠る街なんてよ…」
「…ネクロポリス」
「…へぇ、知ってんのか」
アラジンは不思議な子供だなぁ。謎だらけだが、無垢で面白い。
「昔、ウーゴ君から聞いたことがあるんだ。頑丈な部屋の外には、死者たちの街ネクロポリスが広がっているって」
ウーゴ君、か。どーでもいいっちゃどーでもいいが、この世界はどんな風になってんのやら。
「なー、アラジンがいたっていう頑丈な部屋ってなんなんだ？迷宮のことなのか？扉だって同じだったっていうし…」
「さー、わからないよ。狭いところだったよ。あと、絶対に外には出られないって、いつもウーゴ君が言ってた。」
「ふうん…そういや、あの巨人しゃべれんのか？」
「しゃべれるよ！」
まあ首はその頑丈な部屋とやらにあるんだろう。アラジンが心外と言わんばかりにまくし立てる。
「ウーゴ君は今は体しか出せないけれど、ちゃんとお顔だってあるんだよ？なかなかハンサムなんだよっ！？」
「ほほう、自慢げだな」
「うん、僕の自慢の友達だもん！」
「そっかー。お前の友達だもんなー」
喋り続けていたアリババが黙る。
多分私の事でもチラッ…と見たんだろう。多分だけど。
「なー、この迷宮出たらさー俺にも紹介してくれよ。ついでにお前のこともいろいろな！」
「うん。いいよ！」
うーんこの流れは予想がつくなぁ…。
「アスタリアも…教えてくれないか？」
「面倒だから嫌だ」
「えっ…面倒って」
「それに特に面白い事もないし、話す必要を感じない。話すよりも、お前らを見ている方が面白くていい。…だが、聞きたい事があれば好きに聞いてこい。私からは話さないが、お前達が求めれば話したくないこと以外は話すさ。お前達の人生は好きに生きればいい」
ニヤリと笑ってそう言うと、二人の顔が明るくなった。そんなに好かれてんのは謎だけど、やっぱり思春期だからかな。
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