愛のかたち。2【松野千冬】

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幸せか、か









少し前の私なら、きっと答えられなかったんだろうな
でも、今なら自信を持って言える









大好きな人の事を思い浮かべたら自然と口角が上がった









『とても、幸せだよ。』









笑顔でそう告げた私のことを見て、叔父さんは一瞬驚いて









叔父｢良かった。｣









優しく微笑んでそう言った
そして、最後の告白の言葉を続けた









叔父｢僕は、君のことを本当に好きだったんだよ。｣









『うん。』









叔父｢この手で幸せにしたいと思っていたんだ。保護者としてじゃなくて、ひとりの男として。｣









『...うん。』









叔父｢でも、それももう終わりにするよ。｣









『もう一緒には居られないけれど、叔父さんの幸せをずっと願ってるよ。それだけは忘れないで。』









叔父｢僕も、ずっとAの幸せだけを願っているよ。こちらこそ、今までありがとう。とても愛していたよ。｣









そしてお互いに微笑みあった









『それじゃあ、そろそろ行くね。』









椅子から立ち上がり、もう一度叔父さんの方を向く









叔父｢どうか気を付けて。｣









そういう彼にずっと握りしめていたスケッチブックを見せる









『これ、私が描いたの。叔父さんにあげる。ここの人に預けていくから。』









叔父｢...いいのかい？｣









『叔父さんにあげたくて描いたものだから。今までのお礼だよ。』









そう告げて、今度こそ本当に背を向けて部屋の外へと出た









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