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一緒に中に入ろうかと言ってくれた千冬くんの提案を断り、1人で叔父さんが待つ部屋の扉の前に立つ









怖くて震えと嫌な汗が止まらない









数回深呼吸して、案内してくれた監視の人と一度目を合わせてから部屋に入った









透明な仕切り越しに久しぶりに目が合う









叔父「久しぶり、A。」









想像していたよりも何倍も穏やかな表情で声を掛けられたため、拍子抜けしてしまった









『久しぶり...叔父さん。』









そう返してから目の前にある椅子に腰掛けた









叔父「来てくれて嬉しいよ。ずっと会いたかった。」









このままこの人に話す間を与え続けたら、私はまたこの人に流されてしまうかもしれない
直感的にそう感じて、急いで口を開く









『叔父さん、2年間私のことを育ててくれてありがとうございました。』









感謝の気持ちを込めて、頭を下げる









まさか私がこんなことを言うとは思っていなかったのか、ただ息を飲む音だけが聞こえる









『私、好きな人がいるの。とても、素敵な人。』









顔を上げて前を向くと、目を見開いて驚いている叔父さんと目が合う









『だから、叔父さんの気持ちには答えられません。ここにももう来ません。本当にごめんなさい。』









暫くの間、沈黙が2人を包む









叔父「...ひとつだけ、聞いてもいいかい?」









それは、遠い昔に耳にしていた優しい声色だった









『うん......うん、なあに?』









叔父「今、君は幸せ?」









私たちは、いつからこうなってしまったんだろう









彼が私のことを大切に想ってくれていた事は紛れも無い事実で









ただ純粋にひとりの異性に恋をしていただけで








初めは純粋だったものが、感情が大きくなるのに比例するようにそのかたちが段々と歪んでしまって








単純だったはずのものが、いくつも複雑に絡み合って









私も苦しかったけれど、この人も苦しかったんだろうな









たくさん間違えて、たくさん苦しんだね









もう、こんな苦しみには別れを告げよう









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まろん(プロフ) - にゃあさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます...!続きを書く予定は無かったのですが、今書いている作品が書き終わってから検討したいと思います! (2021年9月20日 13時) (レス) id: c1fd68942b (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ(プロフ) - この続きがよみたいです!!まってます!! (2021年9月20日 4時) (レス) id: 4438afae7c (このIDを非表示/違反報告)
まろん(プロフ) - 月虹さん» ありがとうございます!わわ、そんな勿体ないお言葉をいただけて光栄です...! (2021年9月15日 22時) (レス) id: c1fd68942b (このIDを非表示/違反報告)
月虹(プロフ) - 完結おめでとうございます‥!とても引き込まれるお話でした‥! (2021年9月15日 21時) (レス) id: 2f1b7d1c60 (このIDを非表示/違反報告)
まろん(プロフ) - クロスさん» コメントありがとうございます...!楽しんでいただけて何よりです!こちらこそ最後までお付き合い頂きありがとうございました! (2021年9月15日 21時) (レス) id: c1fd68942b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まろん | 作成日時:2021年9月13日 0時

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