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一定期間の謹慎も終わりを告げ、鬼殺の任務に向かった。今回は大人しく建物半壊だけで任務が完了し、急いで屋敷へと帰って行く。
「ただいまー!」
杏寿郎は明日帰ってくるって鴉が知らせてくれた。同じ日に任務へと向かったのだけど、私の方が早く任務を終えることができた。フッ、この勝負私の勝ちである(※そもそも勝負してません)。
屋敷の扉を開けて、草履を足から脱ぐと揃えた。
足袋が汚れているため、そこで脱ぎ素足のまま脱衣所に行き、洗濯桶に入れておく。
千寿郎はどこにいるんだろう。
いつもならばすぐに「おかえりなさい」と飛んでくる可愛い弟分なのに、今日はそれがない。おかしいなぁと彼の部屋に向かう。
布団の上、横になる千寿郎に私はすぐに駆け寄った。どうしたの?!と体調を尋ねれば、熱が下がらないとゲホゲホ咳をしながら答えた。
「千寿郎、死なないで……!!」
「し、死なないので、耳元で叫ばないでください……」
弱っている千寿郎を必死に慰めていると、「情けない」と声が聞こえてきた。槇寿郎さんだ。その言葉は誰に向けられたものなのかわからない。だが、すぐに「軟弱者め」との言葉で千寿郎に向けられたものだと気づく。
槇寿郎さんとの距離を詰めて「槇寿郎さん、禁酒しましょうね」とニコリと笑顔を浮かべた。手に握られている酒瓶を奪い、庭に放り投げる。まさか私がそんなことをすると思いもしなかった彼は口をあんぐり開けて、次の瞬間には怒りながら新しい酒を買いに行った。
「千寿郎、大丈夫。家事のことなら私に任せて!千寿はゆっくり休んでて」
「……でも、」
「大丈夫!私、これでも料理は得意なんだから!」
「(あ、兄上早く帰ってきてください……!)」
夕餉には体に優しいご飯を作ってあげる!と千寿郎を寝かせて布団をかけると足速に買い出しへと向かった。夕餉の食材を買い集めたところで、屋敷へと戻った。
ーーー夕刻、煉獄家の屋敷に杏寿郎が帰ってきた。
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夕憑紅(プロフ) - あの、お話自体を否定しているようで申し訳ないのですけれども、呼吸の色とかは、実物では無かったと、漫画にで書いてあった気がします。 (5月8日 17時) (レス) @page2 id: 2500c6590e (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - あ ま ね 。さん» コメントありがとうございます。やはり不死川さん好きなので、なにかと絡み入れたくなるんですよね笑夢主ちゃんは風柱のことを「おはぎ柱」と呼んでるんで、毎回この流れになってます笑 (2020年12月5日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - めるさん» コメントありがとうございます!そのように言っていただけて嬉しいです。執筆の励みになります!出来るだけ毎日更新していくのでよろしくお願いします! (2020年12月5日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
あ ま ね 。(プロフ) - おはぎ柱で爆笑しました笑笑 更新楽しみにしてます! (2020年12月5日 8時) (レス) id: 36c644cd03 (このIDを非表示/違反報告)
める(プロフ) - ほんとうにほんとうに美桜さんの作品がすきなので続きが楽しみで仕方ないです…。わくわくして待ってます!! (2020年12月5日 2時) (レス) id: 0fd2e5e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2020年12月4日 20時