10.そこに君がいるから ページ10
side_名前
『え?奈良坂くんは違う高校に行くの?』
いつものように、秀次とお勉強会中。
最近三輪隊はA級へと昇格し、作戦室を与えられたおかげで、人の出入りの多い食堂やテラスで勉強することはほぼなくなっていた。
当然、三輪隊の作戦室な訳で、三輪隊の皆さんが出入りする。
私が初めて作戦室に来たとき、さして驚かれなかった。
米屋くんが「お前ら、やっぱり付き合ってんの?」
て聞いてきたときに、私はなにも答えられなかった。
秀次とキスはしたけど、付き合おうという明確な言葉はなかったからだ。
返答に困っていると、秀次は当たり前のように「ああ」と短く返事をした。
今まで感じたことのない暖かさが胸を支配した。
これは、おにぃが死んでから感じることのなかった幸せという感情なのか。
全く勉強もしない米屋くんを横目に秀次と2人で勉強していると、奈良坂くんが作戦室に入ってきて、文頭に至るというわけだ。
奈良坂「ああ、進学校の方に行こうと思って」
狙撃手って頭良さそうだと思ってたらやっぱり頭良いのか、、、。
三輪隊のみんなは全員同じ高校に行くと思ってたから、なんだかショックだ。
『そっか、、。』
奈良坂「苗字さんもおいでよ、頭いいんでしょ?」
奈良坂くんの言葉にピクリと反応したのは秀次だった。せわしなく動いていたシャープペンシルは微動だにしなくなった。
秀次と目が合う、2秒くらいの沈黙のはずなのに、とても長く感じられた。
『そうだね、それもいいかもしれない』
秀次からなんだかよくわからないゴチャゴチャしたものが私のサイドエフェクトによって流れてくる。
『そこに秀次がいないと、なんの意味もないけど』
ね?と秀次に微笑むと、彼は目をそらして再びシャープペンシルをせわしなく動かし始めた。
奈良坂くんが私たちを見て笑っていたから、私も笑い返した。
43人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
rina214skt2(プロフ) - アイカさん» そうなんですか?!ダウンロードしてみます!ありがとうございます\(^o^)/ (2015年8月8日 13時) (レス) id: e1a54c24f8 (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - rina214skt2さん» そうですね。いちいち上に行ってマイページ押さなくてもマイページ行けますから扱いやすいです (2015年8月8日 10時) (レス) id: 0cd967d7be (このIDを非表示/違反報告)
rina214skt2(プロフ) - アイカさん» なるほど、、!アプリの方が読みやすいですか?? (2015年8月8日 10時) (レス) id: e1a54c24f8 (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - rina214skt2さん» ですよね!(そうですよアプリありますよ。読み専&コメ専として使ってますね。 (2015年8月8日 4時) (レス) id: 0cd967d7be (このIDを非表示/違反報告)
rina214skt2(プロフ) - アイカさん» 毎日愛でて暮らせますよね、、。笑やはり同一人物さんなのですね!だと思いました!アプリあるのですか?ダウンロードしようかな、 (2015年8月8日 4時) (レス) id: e1a54c24f8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あめ | 作成日時:2015年8月4日 0時