11.約束、虚勢 ページ11
side_三輪
やはり名前は進学校に行きたかったのか、と思う。
最近、やたらと奈良坂と話しているのを見かける。
_________________________________
名前}ごめん、秀次!先帰ってて!
__________________________________
またか。とため息を吐いて、スマホを学ランのポケットへと入れる。
名前と共に防衛任務がない日はほぼ一緒に勉強して名前を自宅まで送り届けるというのが日課だった。
ここ最近では、勉強途中に飲み物を買いに行く。や上層部から呼び出しだ。などと言っては先ほどのようにスマホに連絡が来て一緒に帰れない日々が続いていた。
こんなに1人の人間に執着する自分に、正直驚いていた。ただ一緒に帰れないだけで不安になるなんて思いもしていなかった。
「はぁ、」
思わず出たため息、それと同時にポケットの中のスマホが振動する。
表示を見ると、米屋陽介の文字。
時折、用もなく陽介からは連絡がくる。
ピッ
三輪「なんだ陽介、用がないなら切るぞ。」
いつもの如く、これは幼い頃から知っている相手だからこそ言える言葉だ。
陽介《ちょwひどいって秀次〜お前今1人か?》
三輪「1人だが、なんだ」
電話越しに陽介はブツブツとなにかボヤいている。
三輪「本当になんだ、用がないなら切るぞ」
陽介《や、あのさ〜。さっき名前ちゃん見たんだよね。》
切る気なんて毛頭なかったが、その言葉を聞いて歩みを進めていた足は止まる。
陽介《駅前のショッピングモールで。奈良坂と一緒だったんだけど、秀次はもちろん知ってるよな?》
その言葉に衝撃を受けた。
なぜ、恋人という立場である自分と帰るより、奈良坂と買い物をしているのか。
いや、そもそも帰る約束などしてはいなかったのだが、奈良坂と出かけるならそれは報告してほしい。
三輪「ああ、知ってる。名前から今日は奈良坂と買い物に行くと聞いていた。」
口から出たのは、小さな虚勢だった。
43人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
rina214skt2(プロフ) - アイカさん» そうなんですか?!ダウンロードしてみます!ありがとうございます\(^o^)/ (2015年8月8日 13時) (レス) id: e1a54c24f8 (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - rina214skt2さん» そうですね。いちいち上に行ってマイページ押さなくてもマイページ行けますから扱いやすいです (2015年8月8日 10時) (レス) id: 0cd967d7be (このIDを非表示/違反報告)
rina214skt2(プロフ) - アイカさん» なるほど、、!アプリの方が読みやすいですか?? (2015年8月8日 10時) (レス) id: e1a54c24f8 (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - rina214skt2さん» ですよね!(そうですよアプリありますよ。読み専&コメ専として使ってますね。 (2015年8月8日 4時) (レス) id: 0cd967d7be (このIDを非表示/違反報告)
rina214skt2(プロフ) - アイカさん» 毎日愛でて暮らせますよね、、。笑やはり同一人物さんなのですね!だと思いました!アプリあるのですか?ダウンロードしようかな、 (2015年8月8日 4時) (レス) id: e1a54c24f8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あめ | 作成日時:2015年8月4日 0時