偽りのシャノアール (3) ページ32
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私の味方についてくれた女子は、“私がいなければ”確実にリーダーグループとなるような、発言力に溢れた女子達だ。
特に口止めをしていなかったため、“観月Aがプロデュース科に転科するらしい”という噂は瞬く間に普通科内を駆け巡った。
「これで一安心……♪」
「ほんっと、その性格の悪さは尊敬するわ」
茶番劇に利用してしまったことを納得していないのか、ユウは唇を尖らせている。
対する私は、ずっと心配し続けた女子からの視線が何とかなりそうで、これ以上ないほどにハッピーだった。
「全女子が私を応援している訳では無いけど、影響の強い女子を味方につけたからあまり心配しなくても良さそう」
「わ〜。さすが天下の観月様」
いい加減に拗ねるのをやめて欲しかったので、私はプロデュース科に行くことになった詳しい概要をユウに話した。勿論、従う云々は無しで。
ユウは目を丸くして驚く。
「朔間零に誘われたって……A、オタクばれたの？よりによって本人に？」
「……………色々、あったんだよ」
私の世界が動いたのは、僅かにこの3日間のことだ。
Trickstarのレッスンを見学したことから始まり、うちのショッピングモールでライブがあり、朔間くんと知り合い、ぶっ倒れ、何もかもバレてファンレターを音読されるという処刑を受けた。
………そして『人生どん底に落とされたくなきゃ俺に服従しろ』と脅された。(そこまでは言われてない)
「色々、あったんだよ」
「そ、そっか……」
珍しく顔が死んでいる(ユウからの後日談)私に、ユウは苦笑いをこぼした。面倒事はごめん、という彼女の性格が滲み出ている。
「とにかく、私はもう普通科にはいれないの。アイドルと関わって女子の敵になるのも怖いけど、これは決定事項なの。不本意だけど」
「うん、Aがプロデュース科に行きたくないっていうのは分かったよ」
ここにいれば、ユウという唯一の親友がいるのに。
プロデュース科へ行けば、ずーっと気を張ってなければならないのか。
そんなことを思ってた時。
「失礼するぞい。ここに観月さんはいらっしゃるかのう……？」
…………悪魔の声が、教室に響き渡った。
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とわね(プロフ) - とても惹かれる作品です！更新頑張ってください！ (2018年8月18日 16時) (
レス) id: 1958dfbf36 (このIDを非表示/違反報告)
リッコ(プロフ) - ラムネを制する者さん» 本当だ……すごい間違いをしてしまいました。ごめんなさい。ご指摘ありがとうございます(^-^) (2018年8月10日 20時) (レス) id: d3767f5969 (このIDを非表示/違反報告)
ラムネを制する者(プロフ) - すごく好みのお話で楽しく読ませてもらっています！吸血鬼が目覚める夜(3)の零さんの台詞の『ならぱ逃げなけれぱよい』なんですが『ならば逃げなければよい』なのでは？間違っていたらすいません！ (2018年8月10日 18時) (レス) id: f868d1ea51 (このIDを非表示/違反報告)
リッコ(プロフ) - フラッペさん» お褒めの言葉、ありがとうございます！初作品ですが、“丁寧”を意識してこれからも頑張っていきたいと思います！ (2018年8月10日 11時) (レス) id: d3767f5969 (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ - こういう細かな文章とても好きです。キャラ一つ一つの感情も伝わってきますし、かく現場も想像できていいですね。おじいちゃんの零先輩も俺の方の零先輩も大好きなので続きが気になります……♪ (2018年8月10日 10時) (レス) id: 0c5a8c4f79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リッコ | 作成日時：2018年8月7日 17時
