王子様と女の子の日 (ページ6)

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幸村と立海R陣の場合ページ6

【まだ付き合ってません。】

｢無理だって言ってるじゃないか！｣

『お願いします！』

とある部活の放課後。顔色の悪いAととても綺麗な顔立ちの通称神の子こと幸村精市はもめていました。

｢また、あやつはわざわざ部室にまで来て幸村に五感奪ってくれって言うとんのか。｣

「そのようですね。｣

「てか、中河内さんは月一ぐらいで部長に『五感奪ってくれぇ～』てくるんですか？」

「切原。女性には色々とあるんだあまり詮索してやるな。」

「う～す。」

そうAさんは友達に

「幸村さんだっけ…？たしかあの人五感を自由に奪えるんでしょ～すごいよね！A感覚奪ってきてもらったら？隣でうなられてんのちょーめーわく(笑)」

と言われそれを信じた“ど”天然のAさんはこうして生理になるたびにお願いに行っているのでした。
と、申しましてもいくら神の子でも自由に五感を奪えるわけでなくお友達さんの言っていたことは噂に背びれ尾びれが付きまくってしまった結果なのでした。

「俺は確かに五感を奪うテニスをする！でも、テニスでしか無理だ！！」

『嘘つき！！閻魔に舌抜かれちゃえ！！』

ずっとこんな感じで騒ぐわけですから…
真田君が黙っていません。

「えぇい！毎回毎回やかましいわ！幸村が無理だと言ったら無理なのじゃ！帰れ！」

首根っこをむんずと捕まえて外に掘り出されてしまいました。
珍しくAさんもあきらめたようで静かに帰っていきました。

「珍しいな。あいつが素直にかえるなんてよ、なぁジャッカル」

「そうだな。」

「はぁ…少し心配だな。見てくるよ。真田、今日の部活よろしく頼むよ。」

真田君の静止も聞かずに出って行ってしまいました。
その日幸村君が返ってくることはありませんでした。

その後幸村君とAさんがどうなったかは想像にお任せします。
あぁ、最後に一つだけ１０年後中河内Aさんは幸村Aとなり幸せに暮らしたことだけは教えておきますね。

おしまい。