あなたが好き（短編） (ページ7)

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episode3-2 ページ7

どうして…
部屋に戻ったんじゃなかったの…？

それより、今の見られてた？

ラビ「気付かないフリしてやろうとも思ったけどやっぱ無理」

同じ目線になるようにしゃがむラビから目をそらす

『な、なんのこと？』

ラビ「A、バレバレ。オレに隠し事なんかできると思ってんの？」

ニヤリ、と笑うと軽く横腹を突かれた

『っ…いた』

突かれたら横腹は当然痛む
思わず出てしまった声にハッとして口を抑えるがもう遅い

ラビ「なんで嘘ついたさ？」

少し怒っているのかラビの声が低くびくっと肩が揺れる

『だって…心配、するでしょ？』

ラビ「そりゃする！Aだってオレが怪我したら心配するだろ？」

大事な相棒が怪我などしたらガラにもなく取り乱すだろう

『もちろん！』

ラビ「そーゆーこと！オレも同じ。Aが大事だから心配する」

わかったさ？と言いぽんぽんと頭を撫でられる

『ラビは…どうしてわかったの？』

ファインダーのトムにもバレていないのにどうして彼は嘘を見抜いたのか

ラビ「Aのことなら何でもわかるって！オレに嘘なんかつけんさね」

彼はいつでも私の事を見て気にしてくれている
私は最初から嘘など付けなかった

『ラビ』

ラビ「ん？」

『ごめんね…』

ラビ「気にしてないさ…さて」

にっこり笑うラビに嫌な予感

ラビ「嘘つく悪い子はお仕置きさ！まず婦長のとこで治療だからな」

『うっ…』

あー…結局こうなるのね

婦長「A！全く貴方は！何故早く来なかったのですか？女の子でしょう！大体こんなに傷ばかり…」

医務室に行けば案の定治療されながら婦長に怒鳴られる

『ご、ごめんなさい…(怖い…)』

ブックマン「大体注意が足らん！Aはラビがいないと少々抜けてる所があるんだから気をつけろって言っただろうが！ラビも何故早く言わなかった」

『ごめんなさい、おじいちゃん…』

ラビ「いや、それは…」

横からはブックマンのお小言
さらに側にいるラビまでとばっちりを受けてお小言言われている

ラビ「(なぁ、なんでオレまで？Aのせいさぁ…)」

耳打ちしてくるラビだがこうなったのはラビのせいでもある

急患さあー！と医務室に飛び込めば大騒ぎにもなる。当然おじいちゃんの耳にも入るわけで

『(だから行くの嫌だったのに…、ラビが大事にするから！)』

2人でこそこそと話している

婦長「「2人とも聞いておるのか/るの？！」」

2人「『はいぃぃい！すみません！！』」