その名を呼んで ページ41
結局あのあとは医務担当の先生に診てもらった。
先生は勝手に判断せず、すぐに医務室に来るようにと
言っていた。
だけど師範は自分の体調管理ができていなかったと、私を責めたりはしなかった。
結局師範は私とは別室で2〜3日静養する事となった。
原因はストレスや疲労らしい。
真面目な師範だから、無茶ばかりしていたんだ…
A『師範。遠征に行く前に様子がおかしいのに気づいていました。
引き止めなかった私にも非があります…』
ベレト「違う。自分は…少し、カッコつけすぎていた。君に不安な格好を見せてはならないと、無理をしていたのも事実だ…」
A『…師範は完璧過ぎます。もっと私を頼ってくれていいんですよ。
…頼りになるかわかりませんけど』
ベレト「…そうさせてもらうよ。」
それから私たちは暫く沈黙が続いた。
師範には言わないといけない事がいっぱいあるのに何も言えなかった。
…キスの事とか…
ベレト「A、こっち…来れるか?」
A『…なんです…か…
…!!』
私が師範の元へ近づくと、ふわりと抱き寄せられ
そして唇と唇がくっついていた。
昨日は感じることが出来なかった柔らかな感触…
頭が真っ白になる気持ち…
ベレト「……暫く会えないから」
A『ししし、師範?!あ、あの、あの?!』
頭が回らない。
私まで熱が出そうだ。
暫くって、たった3日か4日じゃない!
ベレト「もっと甘えろって言ったのは、そっちだ。
オレは正直に生きていく事にした。」
A『師範、それって…』
ベレト「……ベレトって、呼んでくれないか」
A『…ベレト………さん』
師範は小さく首を横に振った。
A『ベレト…』
ベレト「A…」
名前を呼び合って見つめ合う。
…は、恥ずかしいっ!
A『や、やっぱり無し無し!師範!恥ずかしいですから!』
ベレト「照れる事は無い。いつでも呼んでくれ。
…さて、A。もう仕事の時間じゃ無いかな?」
A『あ!本当!い、行かなきゃ!!
じゃ、じゃあまた3日後に様子見に来るからっ…
しっかり休んでくださいね!ね!』
ベレト「わかっているよ。ふふ、君がお世話係みたいだな。素質があるようだ」
A『な、成り行きですからっ…
じゃあ…い、行ってきますから…ね…
べ、ベレト……』
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R*I*S*E(プロフ) - けんとさん» けんとさん、コメントありがとうございます!ベレト先生、私も大好きです!(笑)何回も読み返してくださってるなんて、とっても嬉しいです!ありがとうございます☺️」 (2022年4月29日 18時) (レス) id: a1c316906c (このIDを非表示/違反報告)
けんと - めっちゃおそーいコメントですねすみませんベレト先生が大好きなけんとともうします。先生のツンデレ(?)尊い!面白くてついついコメントしちゃいました。何回も読み返して愛読させていただいてます! (2022年3月7日 14時) (レス) @page48 id: 21bf1c19d6 (このIDを非表示/違反報告)
R*I*S*E(プロフ) - ライラさん» ライラさんいつも応援ありがとうございます!私も気合いが入ってます!夢主はどちらに心奪われるのか…是非、今後もお楽しみくださいませ! (2021年5月18日 18時) (レス) id: a1c316906c (このIDを非表示/違反報告)
ライラ - 今度はテリーとベレト先生ですか!かなり正反対な二人なので、面白くなりそうですね! (2021年5月17日 21時) (レス) id: 0b6a0d6dce (このIDを非表示/違反報告)
R*I*S*E(プロフ) - Gravityさん» Gravityさん、いつもご愛読ありがとうございます(^^)テリーは作者も登場させたかったので作る方もとっても楽しいんです(笑)がんばります! (2021年5月13日 10時) (レス) id: a1c316906c (このIDを非表示/違反報告)
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